デサントは8日、同社にTOB(株式の公開買い付け)を実施している伊藤忠商事に対し、改めて反対を表明するとともに、伊藤忠が2月28日に発表したリリースへの反論を発表した。
伊藤忠は2月28日のリリースでTOB開始後に4回行っていた両社首脳による話し合いを取り止めると発表。理由として、デサント幹部が報道機関を通じて伊藤忠を批判したり、事実と異なる発言を繰り返したりしたことに不信感を持ったと述べていた。またデサント側からTOB後の経営体制に関する方向性が提示されなかったとも主張していた。
これに対し、デサントは「事実関係に反する」と反論。話し合いの中で伊藤忠が出した経営体制についての和解案がガバナンス(企業統治)の弱体化といったTOBへの懸念を払拭できるものではなかったため、受け入れられなかったという。