「ナイキ(NIKE)」は3月11日、2019年FIFA女子ワールドカップ フランス大会(FIFA WOMEN’S WORLD CUP FRANCE 2019以下、女子W杯)に出場する24カ国のうち、オーストラリア、ノルウェー、イングランド、アメリカ、フランスなどを含む14カ国のユニホームをショー形式で披露した。同ブランドがワールドカップでユニホームを提供するチーム数として過去最多となる。
会場となったパリの旧証券取引所に設けられたステージには、各国の女子サッカー選手がホームとアウェー用のユニホームを着用して登場したほか、女子体操金メダリストのシモーネ・バイルズ(Simone Biles)やフェンシング銅メダリストのイブティハージ・ムハンマド(Ibtihaj Muhammad)ら、多くの女性トップアスリートがライフスタイル・コレクションのモデルとして出演。観客席にはマーク・パーカー(Mark Parker)=ナイキ社長兼会長兼最高経営責任者に加えて、スーパーモデルのナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)や今回「ナイキ」とのコラボ製品を発表したクリステル・コーシェ(Christelle Kocher)、デザイナーのヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)らが姿を見せた。なお、メンズウエアデザイナーのマーティン・ローズ(Martine Rose)や「アンブッシュ(AMBUSH)」のYOONも女子W杯で「ナイキ」と協働して限定コレクションを発売するが、今回のイベントでは披露されなかった。
イングランドの女子サッカー選手フランチェスカ・カービー(Francesca Kirby)は、「女子サッカーでも、このような大規模なイベントが開催されるほど盛り上がってきたことをうれしく思う」と言い、ニュージーランドの同ハンナ・ウィルキンソン(Hannah Wilkinson)は、「多くの女子選手と一緒にイベントに出演してエンパワーメントされた(自信がついた)」と述べた。
「ナイキ」はウィメンズウエアの売り上げが急激に伸びており、2018年度は卸で69億ドル(約7659億円)と卸全体の22.8%を占めている。エイミー・モンターニュ(Amy Montagne)「ナイキ」グローバルカテゴリー部門バイス・プレジデント兼ジェネラルマネジャーは、「女子スポーツが盛り上がっている中、今回のイベントで女性アスリートとの提携が次の段階に進んだと思う。当ブランドはいわゆる“伝統的なスポーツ”以外のウエアも開発しており、今春には男女両方のヨガラインを発売する」と語った。また女子サッカー選手などの世界的なトップアスリートとの協働については、「パフォーマンスに関する彼女たちの意見は、北極星のように私たちが目指すべき方向を示してくれる。それをいかに製品に落とし込むかが重要だ」とコメントした。