パルコは、錦糸町パルコの16日オープンに先駆け、関係者に館内を公開した。近年、都心で働く家族層の流入が進む錦糸町エリアの状況を踏まえ、主なターゲットにファミリー層や働く女性を据える。ファッションフロアにも雑貨、飲食、子ども服や習い事教室の店舗を導入した子連れ家族の回遊を意識した構成で、全フロアにビューティ関連店舗を入れた。錦糸町エリア初出店のテナントは69店舗と全105テナントの過半数を占める。
牧山浩三社長は「(錦糸町エリアは)江戸東京博物館、すみだ北斎美術館など芸術の拠点ができたことで街の魅力が高まって人口流入が進み、ここ10年で大きく印象が変わった。この好機に出店できたことは大きく、錦糸町をよりよく変えていくための起爆剤になりたい」と語った。年間売り上げは115億円を見込む。
延床面積は2万2800平方メートルで、地上1~7階の7層構成のうちファッションフロアは4層。2階に「フリークスストア(FREAK‘S STORE)」「ジャーナル スタンダード レリューム(JOURNAL STANDARD RELUME)」などのセレクトショップを集積し、ウィメンズ、キッズが中心の3階は「プラステ(PLST)」「ビーラディエンス(BE RADIANCE)」など。メンズ・ウィメンズの5階は「アメリカンホリック(AMERICAN HOLIC)」、「ウィゴー(WEGO)」などが入る。全体的には比較的値ごろで安心感のあるブランドが多い。
これらのファッションフロアにも、スターバックスコーヒー(2階)やパンケーキ専門店のバター(3階)、スポンジボールでテニスを気軽に楽しめる「ESテニスステーション」(同)、西松屋(同)などが入り交じる。都内最大級の4階「無印良品」は、衣服だけでなく生活雑貨も含めたフルラインアップ店舗で、子どもが遊んだり勉強したりできる木育広場を設けた。
7階はパルコ業態としては初めて、郵便局やクリニックなどの生活インフラを集積したフロアを導入。保険相談窓口やレディースクリニック、小児科など10店舗・施設が入る。
コスメや美容関連ショップは、1階にエリア初登場の「ジルスチュアート(JILLSTUART)」「イニスフリー(INNISFREE)」などが出店。正面入口すぐの「イニスフリー」は、現在の中心層である20~30代にプラスしてファミリー層やオフィスワーカーなどより上の層をメインターゲットとするため、スキンケアに特化した店舗となる。3階にある「ローズマリー(ROSEMARY)」は、約215平方メートルの広さにオリジナルブランド「ガーデン(GARDEN)」「リルレシピ(RIRERECIPE)」や、韓国発の「ディアダリア(DEAR DAHLIA)」をそろえる。
またサロンも充実し、2階はNY発ネイルサロン「ダッシングディバ(DASHING DIVA)」、3階は東洋医学をベースとしたリラクゼーションを受けられる「トータルセラピー」、まつげエクステや眉デザインなどを行うアイサロン「ノルン(NORN)」、5階は体と健康の総合サロン「カラダファクトリー」、7階はトータルビューティサロン「ル クリック アヴェダ」が入る。