第53回ミラノサローネ国際家具見本市が4月8日から13日まで、ロー・フィエラ ミラノで開催された。出展社は1737社。160ヵ国から35万7212人(前年比110%)が訪れ、そのうち業界関係者は31万1781人(同113%)だった。業界関係者の増加は、ミラノサローネが「イタリアの家具を売るビジネスの場」という、見本市の本来の姿に戻りつつある傾向の結果だ。一方で、イタリア国外からの参加社が全体の30%を占めるなど、出展側の多国籍化も進む。建築家やアーティストとのコラボレーションによって生まれた作品も多く、多様化する表現手段とともにミラノサローネのあり方は徐々に変化してきた。
調査会社CSILミラノの調べによると、家具市場はこの10年間で国際的な急成長を遂げている。特にイタリアにおける市場規模は2003年から13年までに倍増。消費の47%を占める中国市場の成長が貢献しているようだ。また、日本やアメリカ、ドイツに替わり、ブラジルやインド、ロシア、トルコのマーケットが拡大しつつある。(委嘱ジャーナリスト 大谷聡美)