アパレルメーカーやセレクトショップなどが昨年末に開催した2019年春夏の展示会では、ベージュやライトブラウンなど乾いた印象のアースカラーがトレンドに浮上した(8セレクトショップが打ち出す2019年春夏リアルトレンド)。一方、今年2~3月にかけて開かれている19年盛夏~晩夏(7~8月)用アイテムの展示会では、レンガのような赤味の強いブラウンが存在感を増している。「真夏にはちょっと重たい」と感じるカラーだが、リネンのような涼しげな素材でうまく中和しているアイテムも多く、取り入れ方次第でコーディネートを上品に格上げしてくれそうだ。ここでは各ブランドがこの夏に推す、“レンガブラウン”を効果的に使ったコーディネートを紹介する。
顔映りが明るく、優しい印象に
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30代以上の大人の女性が主なターゲットの「マイストラーダ(MYSTRADA)」(アルページュ)はカットソーやブラウス、ニットなどの定番色としてブラウンを毎夏欠かさず展開している。「同じアースカラーのカーキよりも合わせやすく、顔映りが明るく見えて優しい印象になる」(柴崎安里チーフプレス)と勧める。今年はトレンドを踏まえ、レース素材のセットアップやワンピースにもブラウンを追加した。「ラベンダー、ミントグリーンなどのパステルカラーと合わせ、引き締め色としても活用できる」。
肌を露出しても上品さキープ
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落ち着いた色味のため、肌の露出を増やしても上品にまとめられるのもポイントだ。20~30代が主要客層の「マーキュリーデュオ(MERCURYDUO)」(マークスタイラー)のブラウンのハイゲージニットは、アシンメトリーの襟元で気になる二の腕をカバーしつつ、適度な肌見せで女性らしさを演出する。「夏に黒は重すぎるし、淡い色だと全体の印象がぼやけてしまう。その点、茶色はリラックススタイルを上品にまとめあげてくれる便利なカラー」(草野稚子プレス)と注目する。ボトムには涼しげなアイスブルーのスカートを合わせて夏らしく仕上げた。
シャープな色と合わせ、土っぽさ解消
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一方、「ブラウンを着るときに気をつけたいのは、土っぽく見せないこと」と鈴木詩織「スナイデル(SNIDEL)」(マッシュスタイルラボ)チーフプレス。同ブランドの提案は、茶色でドット柄のノースリーブワンピースに、足元はブラックのヒールサンダルだ。「(ブラウンは)シャープなカラーと合わせることで、モダンな印象に仕上げられる」。その他にも「エモダ(EMODA)」(マークスタイラー)のように、モノトーンの中にブラウンをワンポイントで取り入れ、品の良さをプラスするコーデなどが新鮮だった。