シチズン時計は開催中の「バーゼル・ワールド」で自立型腕時計において世界最高峰の精度、年差(1年間で生じる誤差)がわずか±1秒の時計を発表した。
昨年の「バーゼル・ワールド」で発表したキャリバー「0100(ゼロイチゼロゼロ)」を搭載。「ザ・シチズン」ブランドから送り出す腕時計は、同社独自の光発電システム「エコ・ドライブ」を積んで、電波塔や人工衛星からの時刻情報に頼らず、単体で自律的に限りなく正確な時を刻む。
シチズン時計は、新たな時計のためにクオーツの構造を根本から見直し。通常なら機械式時計でしか考慮しない姿勢差(時計の体勢)による重力の影響まで考慮して精度の向上に努めた。
独自機構「エコ・ドライブ」や、クオーツの存在価値を問い直す時計の価格は、ホワイトゴールドのケースにワニ革を組み合わせたモデルが世界限定100本で180万円。ケースやベルトにスーパーチタニウムを採用したモデルは世界限定500本で80万円。ダイヤルにマザー・オブ・パールを用いたモデルが世界限定200本で同じく80万円。クオーツではあるが苦心の末の機構を誇らしく披露すべく、ケースバックはオープンにしてムーブメントを見せつける。「クオーツは廉価」という業界の常識に挑戦する野心的な一本ではあるが、80万円モデルはケースデザインに工夫の余地がありそうだ。秋の発売を予定している。