資生堂は3月31日、中国EC最大手のアリババ(ALIBABA)と戦略業務提携を締結した。この提携の実行のため、中国・杭州のアリババ本社の近隣に、同社との提携業務に特化した「資生堂×アリババ戦略連携オフィス」を新設する。アリババとのパートナーシップを強化するために専用オフィスを開設するのは、日本企業および全世界の化粧品会社で初の試みとなる。
今回の戦略業務提携の締結により、資生堂の研究開発力と、アリババの持つビッグデータや消費者インサイトを融合することにより、商品開発、ブランドマーケティング、Eコマース、CRMなどの幅広い領域を強化する。これにより、中国市場向けの新商品開発や、中国の消費者のニーズに合ったサービスを提供し、若年層などの新たな顧客層の獲得を目指す。
アリババとの共同開発商品の第1弾として、資生堂のヘア・ボディケアブランド「アクエア(AQUAIR)」より、シャンプーとトリートメントを9月からアリババのTモール(TMALL、天猫)で独占販売する。これらは頭皮や枝毛などの悩みに対応するヘアケア製品で、アリババの天猫新商品開発センターと連携し、7億人近くの消費者のビッグデータを活用した製品開発プロセスにより実現したもの。今後、共同開発する商品をさらに拡充し、アリババグループとのアライアンスを強化していく。