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プラダが米IT企業のオラクルと提携 世界634店の購買データと需要を分析

 プラダ(PRADA)が、米IT企業オラクル(ORACLE)との提携を発表した。小売業向けのクラウドサービスである“オラクル・リテール・クラウド(ORACLE RETAIL CLOUD)”を導入することで、プラダが世界中で展開する634店舗の過去データや現在の需要などの分析が可能になるという。

 ロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)=プラダ マーケティングおよびデジタルコミュニケーション部門ヘッドは、「オラクルの先進的なデジタル技術を導入することで、事業の運営効率と効果をさらに向上させ、世界中の顧客によりよいサービスを提供できるようになる」と述べた。同氏はパトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)最高経営責任者(CEO)の息子で、2017年9月に現職に就任して以来、同社のデジタル化を推進している。20年までに世界中でECを可能にすることを目標に掲げているほか、ブランドエンゲージメント率を高めるためのデジタルプロジェクトなどを実施している。

 マイク・ウェブスター(Mike Webster)=オラクル・リテール シニア・バイス・プレジデント兼ジェネラルマネジャーは、「ラグジュアリーブランドにとって、顧客にユニークでポジティブなブランド体験を提供することは非常に重要だ。世界中のどこの店舗であれ、オンラインでの買い物であれ、顧客は欲しい商品の在庫があることを期待する。当社のクラウドサービスを利用することで需要をより正確に予測し、在庫を適切に配置することで顧客満足度を高めることが可能になる」とコメントした。同社のクラウドサービスは、売り上げ、パフォーマンス、利益、購買余力などの分析と予測、在庫やサプライチェーンの管理などが可能であり、販売計画全体を最適化することができる。また、あらゆるタッチポイントでの顧客データをリアルタイムで収集して表示する機能もあり、パーソナルな買い物体験の提供に活用できるという。

 プラダが18年12月期決算を発表した際、ベルテッリCEOは、「デジタル化が急激に進む中で、顧客は従来よりも何をどこで購入するかということに敏感になっており、顧客とのコミュニケーションの重要性が増している。こうしたことを踏まえ、あらゆるポイントで夢中になれるようなユニークなブランド体験を提供するため、デジタル分野に引き続き投資する」と語っていた。

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