オンワードホールディングスは5日、代表取締役会長の廣内武氏(76)が5月23日付で退任し、名誉会長に就く人事を発表した。廣内氏は同社の前身であるオンワード樫山の社長に就任した1997年以降、約22年にわたって継続していた代表取締役を退くことになる。
廣内氏は65年、樫山(当時)に入社。初代の海外事業部長としてジャンポール・ゴルチエ(Jean-Paul Gaultier)ら、数多くの海外デザイナーとの関係を築き、同社のグローバルビジネスの土台を作った。2007年の持ち株会社オンワードHDの発足後も代表取締役会長兼CEOとしてリーダーシップを発揮し、08年には「ジル・サンダー(JIL SANDER)」を買収した。同社が今月2日にオープンした食とファッションの複合施設「カシヤマ ダイカンヤマ(KASHIYAMA DAIKANYAMA)」では、開発コンセプトからコンテンツ、建築、内装までプロジェクトリーダーとして陣頭指揮を執った。
また、同社は同日付でオンワード樫山の社長で、オンワードHDの専務取締役である大澤道雄氏(63)が代表取締役専務に昇格すると発表した。