イオンモールは、ショッピングモール事業とは異なる新業態「働く人と企業を支えるオフィス複合型商業施設」を開く。2021年秋、愛知県名古屋市西区に1号店をオープンする。敷地面積は5万7000平方メートル、施設名は未定。“Common Base(共通の基盤)”をコンセプトに掲げる「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」として進行し、来街者、近隣住人、オフィスワーカーの三者の暮らしを磨く新しい生活基盤となることを目指す。
所在地の則武新町3丁目は、陶器のノリタケが14年まで工場を構えていた場所。JR名古屋駅の北東1kmに位置し、27年開業予定のリニア中央新幹線に向けた開発計画が進行中で、企業による拠点集約や移転、それに付随する人口増加が見込まれる。また公園、飲食店、ミュージアムが集まる複合施設「ノリタケの森」(年間来場者約31万人)が隣接し、トヨタグループが運営する企業博物館「トヨタ産業技術記念館」も徒歩圏内に位置するなど、豊かな自然と産業文化が根付いている。
1号店では、オフィス開発で企業の拠点となる大規模面積のオフィスや駐車場の設置などによりハード面のニーズに対応。またランチメニューの充実した飲食店の誘致など、ソフト面からもビジネスシーンを支える。店舗は、森を一望できるカフェをはじめ周辺環境を生かした長時間滞在型店舗を導入し、同エリアならではの自然・文化体験を提供する。さらに、コインランドリーや生活必需品をそろえたショップなど、単身生活者に向けたテナントも構想する。