インポーターのグルッポタナカは4月1日付けで英国セルフ-ポートレートと契約し、コンテンポラリー・ブランド「セルフ-ポートレート(SELF-PORTRAIT)」の独占輸入販売権を取得した。2020年春夏から国内の直営店運営、卸販売、PR業務を行う。「セルフ-ポートレート」はマレーシア出身のデザイナー、ハン・チョン(Han Chong)が13年にロンドンで立ち上げたブランドで、現在はニューヨーク・ファッション・ウイークで発表している。日本では現在、セレクトショップや百貨店など15店舗がダイレクトに輸入販売している。
グルッポタナカ傘下のセレクトショップ、イザは17年から「セルフ-ポートレート」を扱ってきた。ブランドの強みについてイザの田中タキ代表は、「ラグジュアリーな雰囲気のドレスを得意としながら、インポートにしてはエントリーに近い価格設定が魅力。若い世代の価値観に合っている」と話す。日本での価格はドレス5万円台~、ニット2万円台~となる予定だ。
デザイナーのハンは以前「WWD」とのインタビューで、「僕は裕福な生まれじゃない。だから学生のときは高いブランドを買うお金なんてなかった。ラグジュアリーブランドの店に行ったときのショッピング体験には感動したが、経済的な余裕がなく何も買えなかった。だから僕はラグジュアリーな体験を提供しながらも、価格は300ポンド(約4万5000円)程度という場所を作りたかった」と語っている。
「アジアから世界へ発信しているデザイナーを応援したいという気持ちも契約に至った大きなモチベーションだ。まずは卸とPRでブランドを成長させ、早い段階で直営店をオープンさせたい」と田中代表。