4月15日に発生したパリ・ノートルダム大聖堂の火災を受けて、2大ラグジュアリー・コングロマリットのケリング(KERING)とLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のトップが修復費用を寄付すること発表した。
AFP通信によると、ケリングのフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼最高経営責任者(CEO)一家は、1億ユーロ(約125億円)を寄付すると表明。フランソワ・ピノー一族の投資会社アルテミス(ARTEMIS)を通じて、ノートルダム大聖堂再建のために1億ユーロを寄付することを決めたという。ケリングは「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「ブシュロン(BOUCHERON)」などを抱えており、パリに本社を構える。
LVMHと同社のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEO一家は、2億ユーロ(約250億円)を寄付する。同社は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「セリーヌ(CELINE)」などのファッションブランドから「モエ・エ・シャンドン(MOET ET CHANDON)」「ドン ペリニヨン(DOM PERIGNON)」などのワイン&スピリッツブランドを擁する。アルノー会長兼CEOは4月16日に発表されたブルームバーグ(BLOOMBERG)による世界長者番付で、資産総額904億ドル(約10兆1131億円)で3位にランクインしている。
パリ現地時間15日夕方に火災が発生したノートルダム大聖堂は、800年の歴史があり、ユネスコ世界遺産にも登録されているパリを象徴する建物だ。すでにエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は再建を宣言している。