ブライダル大手のノバレーゼは18日、パーティードレスのレンタルECサイト「アンドユードレッシングルーム(ANDYOU DRESSING ROOM)」を開設した。同社のシェアリング事業への参入は初めて。インポートのドレスを2泊3日で4500~9000円というリーズナブルな価格で貸し出す。同事業は、昨年10月に行われた社内の新規事業案件コンペを勝ち抜いた松田愛里さん(27)の発案。彼女が同社子会社のアンドユー社長に就任し、事業を運営する。「結婚式に呼ばれても、費用や服選びの悩みがあって喜べないという、お客さまのもどかしい思いに応えたかった」という松田さん。「女性たち皆がおしゃれなドレスを着て、結婚式を思い切り楽しめるような仕組みを作っていきたい」と意気込む。
貸し出すドレスは英、伊、米国からの輸入品が中心で300型をそろえ、買い付け価格は2万~3万円。軽やかな総レ―スのワンピースからリゾート感が漂う肩出しのドレス、ホテルウエディングにぴったりの光沢感あるブラックドレスなど幅広く、「フリル付きワンピースにパールのネックレスのような、ステレオタイプな結婚式スタイルではなく、トレンドや季節感に合わせてドレス選びを楽しんでほしい」(松田社長)との思いから、デザインを豊富に取りそろえた。サイズも5~11号まである。バッグ(3000円)やネックレスなどのアクセサリー(1500円)も用意した。
ECの使いやすさにもこだわった。アイテムは「結婚式参列」「二次会」「パーティー」「カジュアル」といったイベント内容のほか、「ホテル」「リゾート」「ガーデン」などの会場特性もプルダウンメニューから条件設定し、検索できる。客からの細かな要望や問い合わせには、チャットでリアルタイムに対応する。
リーズナブルな価格を維持するため実店舗の出店は構想になく、販路はECに絞る。今後はニーズに応じてメンズ服やベビー服、マタニティ服など商材を拡大し、3年で年間売上高3億円、5年後をめどに10億円を目指す。