日本教育財団が運営するファッション専門学校の東京モード学園は、ドイツの国営テレビ局ZDFが制作しているドキュメンタリー番組「80歳の世界一周」に協力し、「モデルとしてランウエイを歩きたい」という81歳のドイツ人おばあちゃんの夢をかなえるためにファッションショーを4月19日に新宿の同校で開いた。同番組は、海外に出たことがない80代の6人が世界数カ国を回り、その国の文化や人の暮らしに接するというもので、日本のほかにカナダ、ペルー、キューバ、タイ、カンボジアなどを訪問するという。
今回、出演者の1人であるマリアンヌ・ケンプゲン(Marianne Kempgen)さんに東京モード学園が学生作品を提供し、ヘアメイクを施して、学生のモデルと一緒にランウエイをウオーキングした。はにかんだ様子で登場したマリアンヌさんは、約300人の学生に迎えられて感無量の様子。「かなえることはもう難しいと思っていた夢を東京モード学園の学生の皆さんの協力や応援のおかげで実現することができてとてもうれしい。始まる前は非常に緊張していたが、想像以上にたくさんの人が盛り上げてくれて感動した。私は田舎で暮らしているので、東京はいろいろなものがたくさんあって驚いた。都会だが、街の中に緑もある美しい都市だと思う」とコメントした。同プロジェクトに携わったファッションデザイン学科高度専門士コース4年の唯野礼菜さんは、「ファッションショーの経験はあったが、テレビの撮影に関わるのは初めて。ドイツ文化の一端に触れることもできて有意義な経験だった」と話し、同じコースの森山未夢さんは「81歳とは思えない若々しさだった。衣装を美しく着こなし、堂々としたウオーキングでポーズもきまっていた」と感想を話した。同番組は8月27日、ドイツ国内にて放送予定。