ファッション

ゲオがアパレルのオフプライスストア1号店を横浜郊外にオープン

 古着買取販売チェーンのセカンドストリートを展開するゲオクリア(川辺雅之社長)は25日、さまざまなブランドのアウトレット品を仕入れ、正価より安く販売するオフプライスストア「ラック・ラック クリアランスマーケット」の1号店を横浜・都筑区にオープンした。

 横浜の郊外に立地する同店の主なターゲットは、近隣に住む30〜50代の主婦およびその家族。約1420平方メートルの店舗には、国内ブランドを中心に「マークジェイコブス(MARC JACOBS)」「モスキーノ(MOSCHINO)」など海外ブランドを含む100ブランド以上の紳士・婦人のカジュアル衣料品や靴、雑貨のほか、子ども服や生活雑貨など5万点以上が並ぶ。価格は500~3万円で、どれも定価から20~80%引きで提供する。

 メーカーや小売業者が直営で運営するアウトレット店と違い、百貨店の返品やメーカー処分品などを安く仕入れ、独自の編集売り場を形成して販売する。同様の業態には、欧米で計3000店舗以上をチェーン展開するT.J.マックス(T.J. MAXX)などがあるが、日本の市場では主要なプレーヤーは現れていない。

 同事業とともにセカンドストリート事業を統括する川辺社長は、「これまで古着販売で培ってきた在庫管理や売り場編集のノウハウをフルに活かした店を作る」と話す。売り場にはさまざまなアイテムでコーディネートしたマネキンを立たせ、テイストにより棚を分けたりポップを掲出したりするなど、選びやすく買いやすいレイアウトを目指した。

 「日本では、投げ売りによるブランドの価値の毀損を恐れ、取引に及び腰なメーカーや小売業者も多かった。だがわれわれが目指すのは、単に安く売るのではなく、トレンド切りやコーディネートなどを駆使したセレクトショップのような店。そのようなコンセプトを丁寧に説明し、賛同をいただけた」(川辺社長)。近年はメルカリなど2次流通の勢いが増していることを踏まえた上で、「実店舗で宝探しのような感覚で、安くいいものを手に入れたいというニーズはあるはず」とみる。

 今後は客のニーズに応じて取り扱いブランドの拡充や売り場のブラッシュアップを進める。20年3月期は、関東、関西、東海の郊外地域に5店舗を出店する計画だ。

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