「ロレアル(L'OREAL)」は5月8日、個人に向けた自宅でのパーソナルライズ・ヘアカラーサービスを展開する「カラー アンド コー(Color & Co)」を北米で開始した。同ブランドは、自宅で10分間のビデオチャットを通じてプロのスタイリストに相談し、自分に合ったヘアカラーキットを購入できるサービスだ。このキットは、プロのスタイリストと内部で構築したアルゴリズムをもとに作成する。同社は髪の太さや気孔率、強度などの特徴に対応できる技術を開発し、あらゆる髪質に対応する。
同サービスは診断をもとにしてヘアカラー製品をロレアル社内で生産し、染料、コンディショナー、説明書を3日間以内に利用者の自宅に届けるもので、19.90ドル(約2200円)から利用できる。また、スタイリストにとってはサロン以外の収入源になるという。「カラー アンド コー」が提携するスタイリストはどこからでもビデオチャットが可能なため、施術をしていない時間を有効に活用して収入を得ることができる。
マーケティングリサーチ会社のニールセン(NIELSEN)は、米国のホームヘアカラー市場が年間推定14億ドル(約1540憶円)を売り上げると分析。業界筋によると、市販のヘアカラー剤を利用する客の4人に1人を「カラー アンド コー」が獲得できると予測し、その売り上げは3億5000万ドル(約385憶円)から4億2500万ドル(約467憶円)に上るだろうと話す。
「このアイデアは、市販のヘアカラー剤への不満を解消したいという思いから生まれた。多くの人がパッケージのモデルとは同じ色に染まらないことに悩んでいる。茶髪と金髪では仕上がりが異なるのは当然であるため、それぞれに合わせた染料が必要だ」と、オリバー・ブラヤック(Oliver Blayac)=ゼネラルマネジャーは述べた。