「WWDビューティ」5月16日号は、成長市場として注目を集めるASEANを取り上げます。ASEANは経済成長と平和安定のため東南アジア10カ国が加盟する地域協力機構で、総人口が6億5000万人。中でもミレニアル世代(15歳~34歳)の割合が高く、その数は日本の8倍にも上ります。著しい経済成長に伴い美容意識も高まり、ASEAN全体の2018年の化粧品&パーソナルケア市場はおよそ1兆9000万円といわれています。
発展途上の美容市場において日本の製品の品質やサービスは特に信頼されています。加えてアジア人の肌に合うと考えられており、高い人気があります。しかし現地からは、進出ブランドの少なさや、販路や品数が限られているという声も聞かれます。本特集では、急成長しているASEAN市場の今を5つの視点で切り取るほか、ASEAN市場で活躍する韓国コスメの動きから消費者動向を探ります。
また近年ASEAN市場に参入した日系企業4社をピックアップ。ASEANの消費者に求められていることや、急成長の市場における取り組みを紹介します。さらに、若手女性起業家やSNS・デジタルで成長するASEAN発のコスメブランドにも注目。イスラム教の規律であるハラルやウドゥへの対応、クルエルティフリー(動物実験をしない)といった特徴からトレンドを探ります。
ニュース面では、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターが監修する初のリップスティックを発売した「グッチ(GUCCI)」、売り上げ、利益とも過去最高を更新したコーセーの2019年3月期決算を解説したほか、環境ストレスから肌を守る「NARS」の新作クッションファンデーションを紹介。
そのほか、原宿に初の路面旗艦店を出店するアイスタイル、新フレグランスラインを発売する仏フレグランス・コスメブランド「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」を取り上げます。トピックスとして「ゲラン(GUERLAIN)」のオリヴィエ・エショードメゾン(Olivier Echaudemaison)=メイクアップクリエイティブ・ディレクターのインタビューを掲載しています。