平成の30年間は、メイクにおいてもカオスの時代でさまざまなトレンドが生まれました。2000年代に入って製品のテクノロジーは大きく進化し、特にベースメイクの質感や仕上がりのバリエーションは一気に拡大しました。そんな中、同じファンデーションでもプロと一般の方とでは仕上がりが異なる点に着目し、資生堂のヘアメイクアップアーティストが中心となって2008年にプロジェクトがスタート。その研究の成果から誕生したのが「資生堂ファンデーションブラシ131」でした。これまではスポンジでつけることが一般的だったファンデーションをブラシ使用に変えるきっかけとなり、仕上がりが格段にアップしただけでなく、プロになったような気分でメイクを楽しむという新たな価値を提供できたのではないかと思っています。
岡元美也子・資生堂トップヘア&メイクアップアーティスト : 1985年に資生堂に入社し、98年から5 年間ニューヨークに駐在。これまで「資生堂メーキャップ」「マキアージュ」「資生堂ファンデーションブラシ131」など、数多くの商品プロデュースやTVCM・ポスターや雑誌撮影、セミナー・TV出演など幅広く活動。ニューヨークやパリで多くのファッションショーのチーフを経験し、最近では日本での「ドルチェ&ガッバーナ」のショーのチーフや広告でのメイクを担当。モード感のあるシンプルでインパクトのあるメイクを得意とする
【業界人の「平成プレイバック」】
ファッション・ビューティ業界の若手からベテランまで「平成時代に印象に残った出来事」とは?