ファッション

「ジンズ」がニューヨーク進出 MoMAストアにポップアップショップをオープン

 眼鏡企業ジンズは5月23日、アメリカ・ニューヨーク近代美術館(MoMA)がソーホー地区で運営する公式ストア「MoMA デザイン ストア、ソーホー」内に、ポップアップショップをオープンした。同店はMoMAのキュレーターが厳選した雑貨からインテリアまでデザイン性に優れたアイテムを取りそろえており、「ジンズ(JINS)」は「ジンズ デザイン プロジェクト」の第4弾となるイタリアのインダストリアルデザイナー、アルベルト・メダ(Alberto Meda)と協業した商品を世界に先駆けて発売した。同モデルは“ほぼ有機的であること(Almost Organic)”をテーマとした全4型で、素材はアルミニウムとチタンを使用している。

 エマニュエル・プラット(Emmanuel Plat)MoMAマーチャンダイジング・ディレクターは「『ジンズ』が多くの人の手に届く価格帯で優れたデザインを提供している点は、まさにMoMAデザイン ストアが支持している価値そのものだ」とコメント。田中仁ジンズ社長は「『ジンズ』のデザインが海外で高く評価されたことはありがたい」と話した。これを契機に現在5店舗を構えるアメリカ市場拡大に乗り出すかと聞くと、「そんなに簡単な話ではない」と否定した。同ポップアップショップは8月4日までで、日本においてメダのモデルは7月4日に「ジンズ」の74店舗と「ジンズ」オンラインショップで発売する。価格は1万8000円。

 2017年にスタートした「ジンズ デザイン プロジェクト」は、“眼鏡を本質からデザインする”をコンセプトとして世界的なデザイナーとコラボレートした企画で、これまでイギリスのプロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン(Jasper Morrison)、ドイツのプロダクトデザイナーのコンスタンティン・グルチッチ(Konstantin Grcic)、イタリアの建築家のミケーレ・デ・ルッキ(Michele De Lucchi)とのコラボレーションモデルを出した。同ポップアップショップでは、これらの商品も販売される。

 メダは1945年、イタリア・トレメッツィーナ生まれ。ミラノ工科大学で機械工学を学び、インテリアブランド「カルテル(KARTELL)」のテクニカルマネジャーを務めた後、フリーランスとなり、「アルファ ロメオ(ALFA ROMEO)」「アレッシィ(ALESSI)」「オリベッティ(OLIVETTI)」など幅広い企業にデザインを提供した。96年に「ヴィトラ(VITRA)」から発表した椅子“メダ・チェア”は有名で、イタリアのデザイン賞「ADIコンパッソ・ドーロ・アワード」など多数受賞した。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。