ファッション

AIと3Dボディースキャナーを駆使、ワコールが初のデジタル店舗を表参道に

 ワコール(WACOAL)は5月30日、東急プラザ表参道原宿4階に初のデジタル店舗「ワコール 3D スマート アンド トライ(WACOAL 3D SMART & TRY)」をオープンした。約108平方メートルの店舗には3Dボディースキャナーと2つのカウンセリングルームを設置し、ショップの中央には接客AI(人工知能)を搭載したタブレット閲覧スペースを設ける。ワコールが独自で開発した新接客サービス“3D スマート アンド トライ”が体験できる初の常設店舗になる。1964年から女性の体の調査と分析を続けているワコール人間科学研究所のデータとデジタルが結び付いた革新的なインナーウエアショップの登場だ。

 セルフサービスで計測や商品の検索、試着、購入できるほか、ビューティアドバイザーによるカウンセリングを受けることも可能。3Dボディースキャナーは、わずか5秒でバストから、腕、ウエスト、ヒップ、足など18カ所の計測ができるほか、バストの体積なども図り、体型の特徴および最適なブラジャーやショーツなどのサイズを判定する。計測したデータは店内のタブレットで見る事ができ、体型分析や過去のデータと比較できるようになっている。また、接客AIがこのデータに基づき、好みのデザインやシルエットを選択すると、おすすめの下着を提案。「ワコール(WACOAL)」「ウイング(WING)」「スタディオファイブ(STUDIO FIVE)」「サルート(SALUTE)」「デイト(DATE.)」「ラゼ(LAZEE)」「ブラジェニック(BRAGENIC)」という幅広いブランドのラインアップも魅力だ。これら商品は店舗に在庫があれば購入可能で、なければ、無料で自宅まで送付サービスもある。計測データをプリントして持ち帰り、ワコールのオンラインショップで購入することもできる。

 計測から商品の選択、購入まで全てセルフでできるストレスフリーな環境を作ることで、「サイズを測られるのが嫌」「試着が面倒」など下着の購入時につきもののネガティブな点が解決される。また、店舗またはオンライン購入、商品の無料配送サービスなど消費者が購入方法を選べるのも利点だ。また、ワコールではこれらデータを集積することで、現代女性の体型や変化を記録し、商品開発に生かすことができる。下着業界にもデジタル革新の波。この店舗が、今後の一般消費者の下着購入にどのような変化をもたらすか注目が集まる。

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