6月10日号の「WWDジャパン」はI&D(インクルージョン&ダイバーシティー)特集。さまざまな個性を認め(ダイバーシティー)、仲間として共に生きる(インクルージョン)ことは、この多様化の時代において企業がもうかり、生き残っていくために欠かせないキーワードです。I&Dの先進企業や国・地域への取材に加え、プロの視点をヒントに、これからのファッション業界が目指すべきI&Dのあり方を探ります。
特集の冒頭では、北米の先進I&D企業である「ルルレモン」と「ギャップ」を例に取り上げます。LGBTやワーキングマザーなど多様な背景を持ち、それぞれ違う目標を思い描く従業員が、互いに理解し合える企業哲学や制度をひも解きます。さまざまな業界を俯瞰してきたビジネスのプロたちには、ファッション業界のI&Dの“現在地”を聞きました。後半は、世界で一番I&Dな国と街であるスウェーデンとカナダ・トロントで、I&D担当記者が五感で体感したヒト・モノ・コトをリポート。最後は「WWDジャパン」がこのI&D特集に賭けた思いを表明します。
ニュース面では、2020年プレ・スプリング・コレクションを通じて米国の人工中絶を制限する法制に反対、論争を引き起こした「グッチ(GUCCI)」に焦点を当て、センシティブな社会問題に踏み込んだ理由をアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)クリエイティブ・ディレクターに聞きました。そのほか、九州最大の商業地である福岡・天神で進む行政主導の再開発政策「天神ビッグバン」により見込まれる経済効果や、オンワードラグジュアリーグループの新サステイナブルブランドなどにフォーカスしています。
齊藤孝浩氏の連載「ファッション業界のミカタ」の第3回は、決算書やリポートのどこに注目し、どう解釈したらいいのかを、ユニクロとしまむらを例に分かりやすく解説します。「ミステリーショッパー」は、伊勢丹新宿本店メンズ館と阪急メンズ東京という、東京メンズ百貨店の頂上決戦。軍配が上がったのは……?