ベイクルーズグループの「イエナ(IENA)」は数シーズン、既存店ベースで前年同期比10%増と好調に推移する。2019-20年秋冬はコートとニットを強化し、バリエーションを豊富にそろえ、好調をキープする。
特に、昨年大ヒットしたイタリアのテキスタイルメーカー、マンテコ(MANTECO)の生地を用いたコートにフォーカス。膝下丈でゆったりとしたシルエットが特徴だ。「昨年4回追加発注をかけたヒットアイテムで、「イエナ」を代表するコートになった。オン・オフ兼用で着て毛玉になりにくい点や4万4000円という価格も支持され、各色3000枚を売り上げた」と長谷川真美PR担当はいう。幅広く用意するニットは、毎シーズン人気を集める薄手ウールのリブニット(1万1000円)がイチ押し。「ボディーラインを強調し過ぎないところが人気の理由」だという。
この数年の流れでは、スポーツテイストやカジュアル傾向が続いていたが、19-20年秋冬はぐっとクラシック傾向が強まったことを受けて「もう一度『イエナ』が得意とするフレンチスタイルを見直す」シーズンにする。秋冬でもきちんと着られるシャツや、ウールやレザーなどさまざまな素材のセットアップをそろえ、ボウタイブラウスやベルトをキーアイテムに「着崩すのではなくキッチリ“固める”」スタイリングを提案する。
色はベージュからブラウンをベースに差し色としてイエローを選んだ。素材は、レザー × ウール × レースといった異素材ミックスを、柄は数年続くチェックを継続しつつ、ペイズリーとの柄ON柄を提案する。ペイズリーは一部ワンピースなどでも提案するが、バッグやストールなど小物で多く用意する。