大丸松坂屋百貨店は12日、「大丸・松坂屋アプリ」のお披露目会を東京・青山で開いた。すでに5月末から全国13店舗が対象となる配信を始めている。既存のカードでは難しかった顧客との接点を増やすとともに、消費に関するデータを広く集めて品そろえやサービスの改善につなげる。現在のカード会員は約350万人(2018年度末)だが、アプリへの乗り換えを促すとともに、新規の若い顧客の獲得を狙う。21年末までに300万ダウンロードを目指す。
昨年11月からの大丸東京店での先行導入を経て本格導入した。通常のカードと同様に会員登録をすれば、ポイントを貯めることができる。アプリ独自のランクアップ機能として年間購入金額ごとの特典を設けた。購入金額に対して10%を「カラット」として換算する。2999カラット以下(購入金額2万9990円以下)のトパーズから始まり、3000〜9999カラット(同3万〜9万9990万円)のエメラルド、1万〜9万9999カラット(同10万〜99万9990円)のサファイア、10万カラット以上(同100万円以上)のルビーの4ランクを設け、店舗ごとにさまざまなサービスを提供する。今後は決済機能の付加も計画する。
百貨店の課題である若い世代の取り込みのために、MTV(運営:バイアコム・ネットワークス・ジャパン)と協業する。MTV主催で一般公開されない山本彩(札幌、9月5日)、秦基博(大阪、12月16日)のライブ収録に大丸・松坂屋アプリの会員を招待する。また日向坂46が司会を務める「MTVビデオミュージックアワード」(東京、9月18日)にも観覧の応募をすることができる。12日のお披露目会には日向坂46の4人がゲストとして登壇して初司会への抱負を語った。