非モテ芸人とモテ女優の結婚が世間に衝撃を与えた6月5日、カフェやレストランを手掛けるトランジットジェネラルオフィス(以下、トランジット)は、婚活パーティー第3回「Just You!」の開催を発表した。プロデュースするのはトランジットでPRを務める喜田理恵子さん。絶賛婚活中の自身の経験を生かした、“自分が参加したいと思える婚活パーティー”は“あなただけ”の素敵なパートナーに出会えると好評だ。クリエイティブな男性参加者も多いとかで、女性の参加倍率は約3倍。美味しい食事と心地よい音楽、素敵な男女がそろった空間が、あなたの背中を押してくれるはずだ。「結婚しなくても幸せになれる時代」(ゼクシィCM)や「“あえて結婚しない”男子=AK男」(ドラマ「東京独身男子」)など、未婚率の高さを物語るキーワードが飛び交う現代。そんな時代のキューピット、「Just You!」の喜田さんにインタビューを敢行した。なお、次回は銀座「オーパス(OPUS)」で7月19日に開催する。参加費は男性が1万円、女性が7000円で、応募締め切りは7月8日。
WWD:前回の「Just You!」は好評だったみたいですね。
喜田理恵子プロデューサー(以下、喜田):そうなんです。前回は90人(男性45人女性45人)が参加して、10組のカップルが誕生しました。マッチング率は高い方だと思います。参加した男性に感想を聞くと、「婚活パーティーには絶対行かないつもりだったけど、今回参加してめちゃくちゃ楽しかった」と言ってもらえてうれしかったです。
WWD:応募者数はどのくらいですか?
喜田:前回は男女合わせて200人ぐらいです。女子は定員に対して3倍近い申し込みがありました。男性の応募は定員よりも少し多いくらいでまだまだ少ないですが、トランジットでPRもしているので業界で出会ったいいなと思った男性には私自身が声を掛けることもあります。独身で素敵な人がいれば紹介したいので。
WWD:参加者の平均年齢は?
喜田:女性は25~40歳ぐらい。男性は25~45歳ぐらいで、応募で多いのは30代後半の女性ですね。
WWD:参加条件は?ほかのパーティーと違う条件とかがあれば。
喜田:一般的な婚活パーティーとほとんど変わらないですが、申し込みの際にインスタグラムのアカウントを登録してもらうようにしていて、投稿の雰囲気も審査基準としています。
WWD:そもそも、婚活パーティー開催のきっかけは社内で行われた新規事業のコンペだったとか。
喜田:そうですね。私も婚活中で、何度かパーティーに参加していますが、ご飯がおいしくなかったり、雰囲気も良くなかったり。すごく運営側重視だったりして、「いつまでこの人と喋っていたらいいの…?」とか、話したい男性がいてもたくさん女性が群がっていて話せなかったりとか、もうちょっと参加者のことを考えてくれるパーティーがあってもいいのになと思って。ウェブで調べてもどのパーティーに行けばいいのか比べようがないし、そもそも素敵な男性が参加しているか分からない。だったら自分で考えた方が、自分が参加したいパーティーができるんじゃないかなと思ったんです。
WWD:トランジットが婚活パーティーを開くメリットってなんでしょう?
喜田:お客さま側としては、ご飯がおいしくて雰囲気も素敵、トランジットを知っていれば信頼もできます。私も「東京カレンダー」や女性誌が開催しているパーティーに参加していました。女性としては、信頼できるパーティーなのかどうかも大事だから。トランジットとしては、パーティーを開催するのに一番お金がかかる部分が会場費なんですけど、そこの部分は自分たちで運営しているお店なので、お料理のクオリティーは下げないけど会場費は抑えられる。お店としてもいろんな人に知ってもらえるメリットがあるし、新しいお客さまに来てもらえる。うちの会社にとってはすごい循環型の婚活パーティーなんです。あとは、抽選会でプレゼントする食事券も会社から捻出してもらっています。
WWD:食事券ってなんですか?
喜田:パーティーに参加してくれた人に抽選でプレゼントしています。食事券を武器に気になる相手をデートに誘ってくださいね、みたいな感覚で。前回の抽選会では食事券1万円を4枚、ペアランチチケットを4枚用意しました。ほかにも何種類かのステッカーを配ったりして、同じステッカーの人を見つけて一緒にカウンターまで来てもらえれば、お酒に合う特別なメニューを提供しますよ、とか。あとは会場にレストランコンシェルジュがいて、その日のうちにペアで系列レストランの予約をとると、コースメニューがお得に食べられたり。話しかけるきっかけやデートに誘いやすい工夫をいろいろと取り入れています。トランジットとしても系列店を紹介できるし、デートで絶対はずさないお店を自信を持ってオススメできます。実際に開催後にデートや合コンで使ってくれるケースも多いみたいですよ。
WWD:なるほど。逆に反省点はありますか?
喜田:毎回開催後に反省会を開いています。1回目の反省点としては、マッチングした人をマイクで発表したら恥ずかしいというご意見があって……。2回目はそうじゃなくて、ライン(LINE)でマッチングした人に個別に連絡したのですが、そもそもLINE@のアカウントに登録していない人がいたりして結果的にもたついてしまいました。そういう改善点はいくつかあります。
WWD:参加者の雰囲気ってどんな感じなんですか?
喜田:「Just You!」は年収もそこそこあるけど、どちらかというと、クリエイティブな男性を集めているので、比較的おしゃべり上手な男性が多いです。女性もすんなり話せて、とても盛り上がっています。ただ、男性の中には1回目の時に「キラキラし過ぎてちょっと合わない」と帰ってしまった人がいたり、2~3人、誰にも話しかけずにスマホばかり触っている人がいたり。声を掛けても「大丈夫です」みたいな感じで……。
WWD:どういった方がモテるんですか?
喜田:男性も女性も人気なのは圧倒的に話しやすい人ですね。正直、男性は女性がCA(キャビンアテンダント)とかだったら喜びますけど、肩書きはあくまで最初のとっかかりで、普段自分の仕事や生活圏内で出会えない人との出会いを期待している感じです。
WWD:今後の目標は?
喜田:コンペでは「婚活パーティーをプロデュースして、最後は私が結婚する」って締めくくったんですけど、全然彼氏できないんですよね(笑)もちろん狙ってはいるけど、自分で恋愛するぞ!って気持ちから「Just You!」を盛り上げたいって気持ちに変わりました。男性の事より頭の中は「Just You!」のことばかりです。“AK男”とかがドラマ化されて、結婚にメリットを感じていない人がめっちゃ多いですけど、ちょっとでも未婚率の上昇を食い止められればいいなと思います。