100年以上の歴史を持つニューヨークの眼鏡ブランド「モスコット(MOSCOT)」が、世界で出店を拡大している。現在、ニューヨークのマンハッタンに3店舗、ブルックリンに1店舗があるほか、ソウル、2015年の東京店(モスコット トウキョウ)オープン後、ロンドン、ローマ、パリに相次いでオープンした。また今年秋にはロサンゼルスに、来年以降ロンドンに2店舗出店する計画だ。日本では、アイヴァンのグループ会社イー・ヴィ・アイが手掛ける。息子のザック(ZACK)・デザイナーを伴って来日したハーベイ・モスコット(HARVEY MOSCOT)=モスコット4代目社長に話を聞いた。
WWD:東京店オープン時以来、2度目の来日だ。
ハーベイ・モスコット=モスコット社長(以下、モスコット):7月11日までポップアップイベントを行っている香港のセレクトショップI.Tを視察した後、日本に来た。I.Tでは大きなショーウィンドーをジャックするなど大掛かりなイベントだ。中国にある家族のような付き合いがある工場で50年以上生産しており、香港はオフィスもある販売、物流の重要拠点だ。前回の訪日以来、東京も気に入っている。原宿の鎌倉 松原庵 欅で食べたそばがおいしかった。
WWD:世界で出店が続いている。
モスコット:1915年、マンハッタンにオープンした路面店が「モスコット」の原点だ。それ以来、ファミリーが受け継いできた100年以上のブランドストーリーを伝えるには小売店の役割が重要だ。小売りの原点に立ち返り、直営店を増やしていきたい。原点回帰、温故知新はモスコットファミリーの家訓でもある。ただし急がず、慎重に。
WWD:あらためて、「モスコット」の強みは?
モスコット:オーセンティシティー(本物であること)、パッション、専門性など、「モスコット」の強みを示すキーワードはたくさんある。伝統に裏打ちされた商品力やサービスには誇りを持っている。
WWD:今後、日本のビジネスで目指すことは?
モスコット:今回もイー・ヴィ・アイと日本における将来の展望を話し合った。日本でも東京店に続いて、ブランドの世界観を表現できる小売店を増やしたい。来年春に日本2号店を計画している。