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伊勢丹新宿の夏セールの行列は昨年比1割減の3600人 台風による悪天候予想が影響か

 伊勢丹新宿本店は28日、夏のクリアランスセールを開始した。気温は30度近くまで上昇し晴れ間ものぞいたが、台風接近による悪天候も予想されていたため、開店時刻(10時)の並び人数は昨年比約1割減の約3600人だった。

 本館正面入口の最前列についた女性は、前日に長崎から東京入りし、午前6時半に到着した。「セールはやっぱり伊勢丹。他の百貨店よりも品ぞろえが良く、買い物が楽しいから。4、5年前から参加している」。目当てのブランドは、「ミナ ペルホネン(MINA PERHONEN)」だという。一方で、「近年はセールの時期が後ろ倒しになったり、早まったりしている。私のようにセールのためにスケジュールを空けて、遠方から来る方も多いと思う。セールのお知らせは、お客さんを戸惑わせないよう、2~3カ月前には知らせてくれるとうれしい」と注文した。

 本館では開店と同時に客がなだれこみ、三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長らが出迎えた。2階婦人靴売り場では「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」の試着を待つ列ができたほか、3階婦人服「インターナショナルデザイナーズ」では「サカイ(SACAI)」の売り場に客が殺到し入場制限を掛けた。「23区」などキャリアブランドのトール・グローバーサイズの売り場も人気だった。改装後初のクリアランスセールとなったメンズ館は、2階「メンズクリエーターズ」、6階「メンズコンテンポラリー」がにぎわっていた。

 伊勢丹新宿本店は、プロパー販売期間の確保などを理由に2012年夏からセールの開始を7月下旬に後ろ倒しした。だが昨年夏からはより実需に対応した形にするため、6月下旬に春~初夏物を値引きし、7月下旬に盛夏物を値引きする計2回の実施に切り替えた。「(セール時期・回数の変更は)7月末のセールだと、買ったものが着られる時期が少ないという声もあったため。昨年夏のセールは売り上げも落ちておらず、お客さまのニーズに則した形にできている」(三越伊勢丹広報担当者)。今年も引き続き、7月中~下旬にクリアランスセール第2弾を実施する予定だ。

 なお、高島屋、東急百貨店、そごう・西武、大丸松坂屋百貨店などの主要百貨店も同日にセールをスタートした。

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