カネボウ化粧品のコスメブランド「キッカ(CHICCA)」が7月1日、公式サイトでブランドを終了すると発表した。3月にブランドクリエイターを務めた吉川康雄メイクアップアーティストの退任が発表された時と同様に、ブランド終了のニュースは発表直後からSNSで大きな話題となり、約半日にわたりツイッターのトレンドワード上位にランクイン。多くのファンに愛されたブランドであることをあらためて証明した格好になったが、同時に多くつぶやかれたのが「アディクション(ADDICTION)」ファンの憂いだ。
コーセーが手がけるメイクアップブランド「アディクション」は、AYAKOメイクアップアーティストのオリジナルブランドとして2009年7月にスタート。自分らしいスタイルを求める女性に向けてモードな世界観とトレンドを加味した製品を発表し、中でも全99色を一気に発表した15年の「ザ アイシャドウ」は大きな話題になり認知度も拡大、売り上げも伸長した。しかし、ブランド10周年を迎えた今年3月29日にAYAKOメイクアップアーティストの退任を発表していた。
「RMK」や「スック(SUQQU)」など、立ち上げ時のアーティストが退任してもブランドが存続する例はあるが、08年にスタートした「キッカ」とはブランドデビュー年が近い上に退任発表が同じ3月だったことから、「キッカ」のブランド終了は「アディクション」の存続を心配する声につながった。ツイッターでは「『キッカ』終了……『アディクション』は大丈夫かしら」「AYAKOさんが退任した『アディクション』も危なくない?」「同じことが『アディクション』でも起こるんじゃないかと恐怖で震えている」などのつぶやきが相次いだ。「キッカ」が吉川メイクアップアーティスト退任を発表した際に「後任は検討中」としていたことも、同様の発表をしている「アディクション」のファンにとっては、不安を募らせる要因になっていると思われる。
コーセーによると「アディクション」は継続し、今後についてはこの夏以降にに発表する予定だという。なお、15日に発売するブランド初の香水や26日発売の秋冬コレクション、年末のホリデーコレクションまではAYAKOメイクアップアーティストが手がける。ブランド10周年を機にグローバルブランドへの飛躍へと向かう「アディクション」。次期メイクアップアーティストがそのカギを握っていることは間違いなく、アーティスト発表が待たれる。