ファッション

“食”強化中の「無印良品」で売れている食品は? 売れ筋ランキングを公開

 「無印良品」(良品計画)が食カテゴリーを強化している。「え?そうなの?」という人は4月にオープンした世界旗艦店の「無印良品 銀座」に行ってみてほしい。上階に入る日本初の「MUJIホテル」が話題になることが多い同店だが、店舗の顔である1階は丸々食品のフロアで、地下1階もダイナーと同社の食への力の入れ具合がよく分かるフロア構成となっている。「他カテゴリーに比べて購入頻度の高い食をフックにして、全体の売り上げを伸ばしていく」(松﨑曉社長)というのが食強化の狙い。つまり、食品を買いにきたついでに靴下なり文具なり化粧品なり、何か一緒に買ってもらおうというのが同社の戦略だ。

“罪悪感”のない冷凍食品が充実

 食強化の動きの中で、同社が力を入れているものの一つが冷凍食品だ。冷凍食品は2018年9月に初登場したカテゴリーで、18-19年秋冬は50種を販売。一般的に、冷凍食品にはどこか“手抜き”というイメージが漂うが、「無印良品」の場合は「小松菜の白和え」「彩り野菜とひじきの煮物」といった、そのまま食卓に出しても“罪悪感”のない商品が充実している点が特徴。全て化学調味料不使用という点もポイントだ。冷凍食品初登場となった18-19年秋冬シーズン売れ筋上位5位は以下の通り。

 ちなみに、6位はベーコンとチーズのキッシュ(490円)、7位は国産黒豚肉入り餃子(20個、450円)、8位は豚角煮の中華ちまき(2個、490円)、9位は押し麦ごはんの梅おにぎり(5個、490円)、10位はサムゲタン(韓国風鶏のスープ煮込み、390円)と続く。

 19-20年秋冬は、冷凍食品ではきつねうどんやかき揚げうどん、十六穀米のひじきごはんといった、“主食系”を充実する。冷凍食品は専用の冷凍什器が必要なため、全店での販売が可能なわけではないが、「無印良品 銀座」をはじめとした大型店舗には順次専用什器を導入している。現在、冷凍食品が購入できるのは約25店。

看板商品、レトルトカレーの
次の一手は?

 「『無印良品』の食といえばレトルトカレーでしょ!」という人も多いはず。実際、バターチキンをはじめとしたレトルトカレーは同社の食品躍進の立役者だ。人気カテゴリーであればこそ、新商品開発には常に余念がない。19-20年秋冬向けでは、糖質10グラム以下の“低糖質”カレーが新たにラインアップに加わった。ちなみに、菓子類でも低糖質のクッキーなどを増やしており、低糖質は19-20年秋冬の「無印良品」の食を横断するテーマの一つになっている。「単に世の中が炭水化物抜きダイエットなどで低糖質ブームだからそれに乗ったのではない。現代の食生活を分析すると糖質過剰な傾向が強いため」と広報担当者。

 さて、レトルトカレーが含まれる調味加工品の売れ筋ランキング(18-19年秋冬シーズン)は以下の通り。上位5位全てカレーだ。

 6位以下は、6位が食べるスープ 5種野菜のミネストローネ(390円)、7位が素材を生かしたカレー スパイシーチキン(350円)、8位が発酵ぬかどこ(890円)、9位が食べるスープ オクラ入りねばねば野菜のスープ(390円)、10位が素材を生かした チキンとごろごろ野菜のスープカレー(490円)だった。

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