米歌手兼女優のレディー・ガガ(Lady Gaga)が手掛けるメイクアップブランド「ハウスラボラトリーズ(HAUS LABORATORIES)」の詳細が明らかになった。
「ハウスラボラトリーズ」はグローバルリテーラーとしてアマゾン(AMAZON)と独占契約。日本では7月15日0時から16日23時59分まで行っているセール「プライムデー」で15日の16時から予約販売を行う。製品はリップライナー「RIP リップライナー」、リップグロス「ル ライオット リップ グロス」、マルチに使えるリキッドカラー「グラム アタック」をそろえ、「プライムデー」限定のセットを含む15種類を販売する。製品は10月以降に出荷予定だ。なお、限定セットはリキッドカラー、リップグロス、リップライナー、オリジナルのクラッチケースを含み、価格は7150円(税込)。また、リキッドカラーを2本にしたセットは5170円(同)、リップグロスの2本セットは4620円(同)、リップライナーの2本セットは3740円(同)。
「ハウスラボラトリーズ」は、ビューティの概念を書き換え、自分自身を認めて自分を愛すること、そしてポジティブなマインドを広めることをコンセプトとしている。色が主役の各商品は多様性とインパクトのある仕上がりを念頭に制作しており、普通使いはもちろん、型破りな使い方も可能だ。なお、同ブランドを手掛けるハウスラボラトリーズはガガが立ち上げたスタートアップ企業で、コレクションはガガと商品開発チーム、メイクアップアーティストでグローバルアートディレクターのサラ・タンノ(Sarah Tanno)が共同開発している。リアーナ(Rihanna)がLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSEY LOUIS VUITTON)のケンドー(KENDO)とともに手掛けるメイクアップブランド「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA 以下、フェンティ)」はあらゆる人種をターゲットにしているのに対し、ガガの「ハウスラボラトリーズ」は、彼女が以前から積極的に支援をしてきたLGBTQコミュニティーを視野に入れ、ブランドビデオはさまざまな人種やジェンダーアイデンティティーのモデルを起用している。
ガガは「製品はもちろん大事だが、『ハウスラボラトリーズ』を立ち上げた一番の理由は、 “インクルーシビティー(多様性を受け入れる)や自己表現の大切さ”のメッセージを届けたいから」とコメント。アマゾンを選んだのもそういった背景があるからだという。「業界に10年以上いて、協業する企業からリスクを恐れて自分の製品に口出してくることは度々あった。しかし、アマゾンは一切そのようなことはしなかった。彼らは、私が一番伝えたかったメッセージを聞いてリスキーだとは言わなかった」。一方でアマゾンにとっては、プレステージ系のビューティブランドの多くがセフォラ(SEPHORA)やウルタ(ULTA)に出店してしまうため、化粧品ブランドの誘致に苦戦してきたが、今回のローンチは大きなチャンスになるとされている。
業界筋によると、「ハウスラボラトリーズ」は「フェンティ」以来、セレブリティーのメイクアップブランドでは最大規模になると見ている。「フェンティ」の初年度の売り上げは 5億ドル(約540億円)を記録したが、スタートアップの「ハウスラボラトリーズ」は7500万ドル(約81億円)を売り上げると見込んでいる。