川久保玲がディレクションする東京・銀座のセレクトショップ、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA以下、DSMG)は7月13日、2019-20年秋冬シーズンが立ち上がった。ブランドの新作をいち早く手に入れようとオープンの朝11時前から200人以上が列を成し、その行列は銀座・すずらん通りとみゆき通りが交わる角まで続いた。
同店は10日に19年春夏のセールを終了後、11、12日の2日間店舗をクローズし、一部内装のリニューアルと、商品の入れ替えを行った。ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)がデザインする「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズのポップアップストアのオープンをはじめ、新スペースとして3階に「モンクレール(MONCLER)」とベルリン発のアイウエア「クボラム(KUBORAUM)」、6階に「バーバリー(BURBERRY)」を導入。「プラダ(PRADA)」「ダブレット(DOUBLET)」などが内装を一新した。また「グッチ(GUCCI)」や「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」の別注コレクションなど、DSMでしか手に入らない商品も多数そろえている。
注目の新スペースと、ポップアップストアを抜粋して紹介する。
【1階】
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エントランスフロアの1階は、「ルイ・ヴィトン」メンズの一人一人異なるポーズを取ったカラフルなマネキン11体がお出迎え。グラフィティー・アーティストのフューチュラ(Futura)によるオレンジのオブジェも迫力大。ポップアップストアは2階のディスプレー、7階のローズベーカリーと連動している。
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エレファントスペースでは“The Gathering of Shadows(影の集まり)”をテーマにした「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」19-20年秋冬コレクションのインスタレーションを行っている。
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ジュエリースペースでは、米サンフランシスコを拠点にするラボグロウンダイヤモンドメーカー(研究所で育ったダイヤモンドで、物理的、光学的にも天然ダイヤモンドと同一のもの)のダイヤモンド・ファウンドリー(DIAMOND FOUNDRY 以下、DF)とDSMの協業によるデザイナーとのコラボレーションファインジュエリーが日本上陸している。「ハム(HUM)」はDF製の人工ダイヤとプラチナ、ゴールドを用いて1点物のジュエリーを提案し、それぞれに異なるピースをぴったり収納できるシルバーのジュエリーケースが付属している。貞清智宏デザイナーは「数百や数千も大量生産されるものではなく、一点一点をデザインしたいと考えた。ジュエリーケースは、あえてアトリエで出たシルバーの粉や破片などリファイン(溶解)して製作し、アップサイクルすることで、人工的に作られたDFのダイヤモンドとリンクさせている。このラボで作られたダイヤモンドは、ジュエリーの新しい価値であり、エポックメイキングなものだと思う」と語る。(詳しくはこちらから)
【2階】
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2階は、4月にオープンした「ダブレット(DOUBLET)」のゲームセンターをイメージした常設スペースを、お化け屋敷風にリニューアル。ゲーム機からはホラー映画「リング」を思わせる髪の長い女性の人形が飛び出し、クレーンゲーム機の中には血のついた手や生首が入っている。フラッシュ撮影すると、割れて見える仕掛けのある鏡もディスプレーしている。
アヴィ・ゴールド(Avi Gold)の「ベター(BETTER)」によるギフトショップも羊のパネルを使った新たな店装に変わった。
「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R))」のスペースの隣には、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」と「アンダーカバー(UNDERCOVER)」メンズによるコラボレーション商品のポップアップスペースが開いている。
エスカレーター前のスペースには「ルイ・ヴィトン」メンズの19-20年秋冬コレクションに連動したディスプレーが出現。
【3階】
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3階に新たにオープンした「モンクレール」のスペースは、ブランドロゴのアーチと、アーカイブのエンブレムを使ったLED電飾が目印。そのアーチをくぐると、メンズのデザイナーズブランドが並ぶ。
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ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)のもとで経験を積んだヨースト・ヤンセン(Joost Jansen)による「サバイバル オブ ザ ファッショニスト(SURVIVAL OF THE FASHIONIST)」は、木製のパペットにコレクションを着せて展示販売している。
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新スペースを設けたベルリン発のアイウエア「クボラム」も注目のブランドだ。ヘッドドレス付きのサングラスや、スタッズやピンを無数に付けたデザインなど、パンクの要素を感じさせるアイテムがそろう。1階のエレファントスペースを想起させるミニチュアのゾウをかたどったオブジェが無数にディスプレーされている。
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壁の色がゴールドからピンクに変わった「グッチ」のスペースでは、DSMでしか手に入らない限定コレクションを販売している。“DSM”のスパンコール刺しゅう入りのTシャツからジャケット、ドレス、バッグやスカーフなど約30型。限定商品は赤いタグが目印だ。
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「マッキントッシュ」は、話題の「ジル サンダー+」とのコラボレーションコートを先行発売しているほか、DSM限定コレクションの「マッキントッシュ エディット.(MACKINTOSH EDIT.)」もラインアップ。什器はユニオンジャックカラーでそろえている。
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「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」の誕生70周年を記念したスペシャルコラボレーションのスペースでは、第1弾の「チノ(CINOH)」デザイナーの茅野誉之によるコレクションを販売中。タイガーの足をかたどったインテリアも注目だ。
トートバッグブランド「チャコリ(CHACOLI)」は、黒いレザー仕様のDSMG限定モデルを並べている。
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「ザ ビートルズ コム デ ギャルソン(THE BEATLES COMME DES GARCONS)」からは新しいボーダートップスや、黄色や青、緑の新色バッグが登場している。
【4階】
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4階のエレベーター脇では、今季デビューの「ジル サンダー」のメインコレクションを補う新ライン「ジル サンダー+」のポップアップスペースを開いている。
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「ミラ ミカティ(MIRA MIKATI)」と、村上隆率いるカイカイキキの所属アーティストのミスター(Mr.)とのコラボ商品も販売中。
「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」のスペースも2019-20年秋冬の新作のディスプレーに一新。
「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」のスペースも2019-20年秋冬の新作商品が並ぶ。
【5階】
5階のエスカレーター脇には、ニューヨーク拠点のドイツ人デザイナーのメリッタ・バウマイスター(Melitta Baumeister)による「メリッタ バウマイスター」のインスタレーションを展示中。デザイナーのメリッタ本人を3Dスキャンしたマネキン4体を使用している。
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フランス発の「マリーン セル(MARINE SERRE)」の新スペースも設けている。アイコニックな三日月のモチーフをかたどったラックと鏡を用いたディスプレー。
アシュリー・オルセン(Ashley Olsen)とメアリー・ケイト・オルセン(Mary-Kate Olsen)が手掛ける「ザ・ロウ(THE ROW)」は、メンズとウィメンズの商品を一緒に並べたスペースを構えた。
「キコ コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)」のスペースも2019-20年秋冬の新作のディスプレーに一新された。
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「プラダ」は5階内でスペースを移設し、新ディスプレーでメンズとウィメンズのコレクションを販売している。フランケンシュタインの怪物のモチーフをのせたアイテムがキャッチーだ。
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1階のエレファントスペースにディスプレーされた「コム デ ギャルソン」の新作アイテムのラインアップ。
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ベルギーの老舗バッグブランド「デルヴォー(DELVAUX)」は、シュルレアリスムの画家ルネ・マグリット(Rene Magritte)にオマージュを捧げたコレクション。バッグにも使用された雲が浮かぶ空のモチーフを床に施している。
川久保玲が手掛ける「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」のスペースにも2019-20年秋冬の新作商品が並ぶ。
【6階】
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「バーバリー」の新スペースは、大きな岩を入れた水槽の周りにラックを配置。 トレンチコートをはじめとするウエアから、“TB”の新モノグラムやアイコニックなチェック柄のバッグやシューズまで取りそろえる。
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「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」はジュエリーのほか、DSMG限定の白いライダースやパーカ、ビーニー帽などを販売している。
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「ナイキ ラボ(NIKE LAB)」のスペースでは、「マリーン セル」や「オフ-ホワイト c/oヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」とのコラボレーションアイテムも扱っている。
DSM Tシャツスペースでは、「タンタン(TANGTANG)」「アウェイク(A.W.A.K.E)」など国内外のブランドのさまざまな黒Tシャツをラインアップをそろえる。
【7階】
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「ルイ・ヴィトン」メンズが「ローズベーカリー(ROSE BAKERY)」を28日までジャックしている。限定商品と限定のフードもあり、内装のオレンジとリンクさせたキャロットケーキとスコーンなどのオリジナルメニューを提供している。オープンの13日には、事前にオンラインで抽選を行って、同スペースの入場制限をした。(詳しくはこちらから)