カナダ・バンクーバー発ブランド「ルルレモン(LULULEMON)」は7月11日、米イリノイ州シカゴに世界最大の体験型ストアをオープンした。シカゴでは6店舗目。
リンカーンパーク(LINCOLN PARK)の近くに位置し、近隣には「セフォラ(SEPHORA)」「Jクルー(J. CREW)」「ギャップ(GAP)」などが軒を連ねる。2階建ての店舗は約1850平方メートルで、メンズ・ウィメンズラインのほか、“Fuel Space(給油スペース)”と名付けたカフェや2つのスタジオ、瞑想用の部屋、ワークショップを開催するスペースを擁する。内装をシカゴを拠点とする建築事務所の555インターナショナル(555 INTERNATIONAL)が手掛けた。
1階ではウィメンズコレクションを展開し、“コミュニティーハブ”と呼ぶワークショップやポップアップを開くためのスペースを設けた。オープニングには地元のフローリストを招き、好きなブーケを作るコーナーを設けた。今後は、地元の45団体と契約を結び、フィットネスやマインドフルネス、栄養に関するワークショップなどを開く。
2階ではメンズコレクションを展開するほか、スタジオ、瞑想用の部屋、カフェを設置した。スタジオではパワーヨガのクラスなど一日に10のプログラムを提供する。シャワーやタオル完備のロッカールームも設置し、ロッカールームの近くでは新発売のビューティ商品“セルフケア(SELFCARE)”も販売する。
「『ルルレモン』は常にコミュニティーづくりを念頭に置き、体験型のブランドとして地位を確立してきた。“体験型”という概念が生まれる前からこのスタイルを貫いている」とセレステ・ブルゴーヌ(Celeste Burgoyne)=エグゼクティブ・バイス・プレジデントは説明する。
同じコンセプトを導入した店舗の出店計画について、ブルゴーヌ=エグゼクティブ・バイス・プレジデントは「テスト段階だ」とコメントするにとどめた。「将来的には同様のコンセプトの店舗を全体の10%まで増やす可能性はある。しかし、現時点ではシカゴの店舗で効果測定をすることに注力する」という。
YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中