コーセーは、創業の地である東京都北区に「先端技術研究所」を竣工、 7月から本格稼働した。これまで東京都板橋区にあった複数の研究所を移転し1カ所に集約。本社マーケティング部門や販売部門との連携をさらに強めるほか、消費トレンドや顧客ニーズをいち早く捉えた研究開発を加速し、革新的な新商品の創造を可能にする。
同社は中長期ビジョン「VISION2026」の最終年度に売上高5000億円を目標とし「世界で存在感のある企業への進化」の実現に向け、「常識や前提に捉われないイノベーションで独自価値を創出していく。加えて、本社と物理的、心理的に距離が近づくことで、さまざまなアイデアの実現を加速させるため、15年ぶりに新研究所を建設、再編した」(小林一俊コーセー社長)と語る。
「先端技術研究所」は、板橋区の「基礎研究所」にあった皮膚薬剤研究室と安全性分析研究室、王子にあった「製品開発研究所」と「技術情報センター」を集約。“Compact & Swift”をコンセプトに、機動的 にかつ情報・発想がクロスする創造的な研究環境の実現を目指す。今後は引き継がれてきた同社の DNA とも呼べる、職人気質や挑戦への思いを伝承、進化させるほか、オープンイノベーションの考えのもとモノ作りへのこだわり、外部との連携の強化に取り組んでいく。