製薬会社のエーザイは8月1日、1954年から発売するロングセラー製品「ザーネクリーム」の香りとパッケージデザインを一新し、若年層の取り込みを狙う。
ブランドが誕生した54年は洗濯機や冷蔵庫の普及前。当時、多くの女性が悩んでいた手荒れや肌荒れの症状を改善するために、“肌へのビタミン”をコンセプトに保湿クリーム(当時は「チョコラ・ザーネ」で発売)を開発。その後、73年に「ザーネクリーム」に製品名を変更したほか、顔をはじめ全身に使用できるソフトなテクスチャーに変更して多くの女性が活用してきた。今回、20年ぶりにリニューアル。処方はそのままに香料を低減してよりマイルドな香りに変更した。ブランド担当者は、「現在は親子で愛用するなど幅広い層に『ザーネクリーム』が親しまれている。50代を中心に長年使用されているお客さまが好む成分やテクスチャーは変更せず、より若年層が日常使いしやすい香りを採用した」とコメント。
パッケージはこれまでのキーカラーである赤と白は残しつつ、“SAHNE”と英字ロゴへ変更。「これまであまり流通していなかったチューブタイプも用意し、若年層のお客さまには持ち歩いたりデスクに置いたりするなどしてもらいたい。11月ごろから、新パッケージで台湾にも展開する予定」と語った。
【エディターズ チェック】
製品名は知っていたが、これまで使用したことがなかった「ザーネクリーム」。テクスチャーはさらっとしてべたつかないため、メイク前のスキンケアとしてや日中のパソコン作業の合間のハンドケアとしてなど使い勝手は良さそう。製品は英字ロゴに一新するが、ジャータイプの外箱のみは、これまでの愛用者が店頭で迷わないように従来通りのカタカナロゴ表記にするそう。サンプリングも大量に行うそうで、若年層にどこまでアピールできるか期待したい。