三陽商会の2019年1〜6月期連結業績は、本業のもうけを示す営業損益が8億6300万円の赤字(前年同期は8億700万円の赤字)だった。ECの伸びで売上高は前年同期比1.6%増の297億円だったが、主力販路である百貨店での値引き販売の拡大、決算期変更に伴う棚卸資産評価時期のズレなどによって、粗利益率が低下した。販管費の削減に努めたものの、粗利益の減少を補うことはできず、営業赤字は拡大した。前年同期に東京・青山の自社ビルの売却益を計上した反動で、純損益は6億600万円の赤字(同30億円の黒字)に転落した。
決算期の変更に伴い、今期は19年1月〜20年2月の14カ月の変則決算になる。通期の業績予想は、売上高725億円、営業利益6億円、純利益7億円。屋台骨だった「バーバリー(BURBERRY)」のライセンス事業を失って以来、4期ぶりの営業黒字を計画する。