伊ミラノ発のレザーブランド「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」は8月29日に、「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」とコラボしたバッグを発売する。東京、ミラノ、ロンドン、北京、上海のみで取り扱い、販売数は世界で99点。東京は東京ミッドタウン店のみで販売する。
「モンクレール ジーニアス」の2019-20年秋冬コレクションには藤原ヒロシや「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)らが参加しているが、「ヴァレクストラ」はヴェロニカ・レオーニ(Veronica Leoni)とセルジオ・サンボン(Sergio Zambon)が手掛ける「2:モンクレール 1952」とコラボ。「ヴァレクストラ」のアイテムを長年愛用してきたモンクレールのレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)からのオファーにより実現した。ベルト部分に「モンクレール」のダウンをあしらったクロスボディーやボストンバッグ、縦・横共に50㎝ほどあるビッグバッグなど計5型を展開する。バッグには両ブランドのロゴが刻印される。価格帯は27万6000円(ストラップ付きドキュメントケース)~75万2000円(ボストンバッグ)。
「ヴァレクストラ」は過去3年間で36組のアーティストやデザイナーと76のコラボレーションアイテムを展開してきた。その理由を「クリエイティブハブになることが『ヴァレクストラ』のフィロソフィーだからだ」とサラ・フェレロ(Sara Ferrero)=ヴァレクストラCEOは説明する。「『モンクレール』は、スポーティーでフレッシュだが品があり都会的。品質も素晴らしい。ミラノのテイストを備えタイムレスでモダンなところなど、両ブランドには共通項が多い。加えてビッグブランドの『モンクレール』とコラボすることでより広範囲の消費者にリーチできる」と同じくミラノに本社を置く「モンクレール」とのコラボの理由を語った。
またフェレロCEOは、ルッフィーニ会長兼CEOの経営手腕についても言及する。「単にダウンジャケットを作って売るのではなく、コミュニティーをつくり、そのコミュニティーをどんどん拡大させてブランドの価値を高めている彼のセンスと仕事ぶりをとても尊敬する」。モンクレールは2018年12月期決算で、売上高が前期比18.9%増の14億2007万ユーロ(約1719億円)、純利益が同33.1%増の3億3249万ユーロ(402億円)と好調を維持している。
YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中