「ランコム(LANCOME)」は人気美容液「ジェニフィック アドバンスト」の成分を進化させ、「ジェニフィック アドバンスト N」(30mL、1万円/50mL、1万4000円)として9月6日に発売する。「ジェニフィック」は2009年に誕生し、13年に発酵成分を取り入れてリニューアル。売り上げ累計本数は2500万本を超え、ブランドを代表する美容液として知られている。第3世代となる新製品は新たにマイクロバイオーム(常在菌)研究の新知見をもとにした新成分を追加し、発酵エキスによる肌本来の力の底上げパワーに加え、美肌菌による肌本来のバリア機能や回復機能サポートする。
マイクロバイオームはこれまでにも、腸内環境を整える“腸活”の最重要細菌として広く知られてきた。皮膚常在菌も“美肌菌”や“肌フローラ”などと呼ばれ注目を集めているが、マイクロバイオーム自体はまだまだ未知の分野も多い。皮膚常在菌は成人では1000を超える種類を保有し、2 × 2cmの皮膚に約200万の菌が存在するといわれるが、全ての菌が解明されているわけではないという。常在菌のバランスや保有数なども個人差が大きく、地域や年代による保有菌の傾向も含めて研究すべき点は多かった。
「ランコム」はそうした現状を踏まえ、15年前からマイクロバイオームの研究に着手。世界で活躍する物理学者や皮膚科専門医、コンピューターサイエンティストなど50人の研究者チームやマイクロバイオームの専門家と共に、加齢や汚染物質などによって崩れた皮膚常在菌のバランスを健やかに導くための研究を重ねた。その結果を受け、美肌菌の成長に欠かせない3種類のプレバイオティクス由来成分と、美肌作りをサポートする4種のプロバイオティクス由来成分を製品に閉じ込めた。自動充填式のスポイトから出る1滴には、約3000万のプレバイオティクス・プロバイオティクス由来成分が含まれているという。
発表会に登壇した日本ロレアル ランコム事業部の都築誠也事業部長は「マイクロバイオームの、まったく新しい化粧品の領域になる。この製品によりスキンケアの新しい歴史が生まれ、塗り替わえられることを自信を持ってお伝えしたい」と語った。
【エディターズ・チェック】
若い世代が多く持ち、加齢とともに減少する傾向がある常在菌の存在と、美肌作りに役立つ常在菌。発表会ではそれらを突き止めた国内外の研究チームの方が登場し、その成果を詳細に解説してくれました。美肌菌スキンケアは何年も前から言われていましたが、サイエンスの視点でここまで突き詰めた話を聞くのは初めて。これまでの製品に込められたビューティパワーに、この研究の成果が凝縮された新成分が加わるとは!使い続けた後の変化に期待が高まります。ところで、「ジェニフィック アドバンスト」は日本国内と海外で違いがあることはご存知でしょうか。日本向けは軽やかなテクスチャーですが、オイル美容が浸透している欧米では少し重めのテクスチャーになっています。会場で試したのは日本特別フォーミュラ。ひと塗りで肌の奥まで満たされていくような浸透力の高さと、塗布後の肌のふっくら感はさすがです。