コーセーの2019年4〜6月期連結決算は、営業利益が前年同期比24.2%減の133億円、経常利益が同30.4%減の130億円、純利益が同37.1%減の84億円と大幅減益だった。日本国内でのスキンケアカテゴリーの低調やインバウンド需要が減少。加えて、売り上げ原価率の上昇に加え、マーケティング費用の積極投資などにより販管費が増加したことが利益に影響した。売上高は同1.6%増の817億円だった。
地域別では日本市場が主要なチャネルでマイナス成長となった。ハイプレステージ領域のブランドを中心に展開する百貨店チャネルで、スキンケアカテゴリー、インバウンド需要が減少したほか、ドラッグストアやGMSチャネルでは「エスプリーク(ESPRIQUE)」が好調だったが、「雪肌精」「ワン バイ コーセー(ONE BY KOSE KOSE)」などの売り上げが減少。これらの結果、売上高は同5.3%減の565億円だった。
一方でアジア市場は、ほぼ全ての国と地域でプラス成長となった。特に重点グローバルブランドの「コスメデコルテ(DECORTE)」や子会社のアルビオンなど、ハイプレステージ両機のブランドが売り上げを伸ばしたほか、免税が成長する韓国、eコマースが急成長する中国がけん引した。その結果、売上高は同38.4%増の148億円となった。ほか、北米市場の売上高は同4.1%減の87億円だった。
通期では売上高が前期比5.7%増の3520億円、営業利益が同3.0%増の540億円、経常利益が同1.3%増の547億円、純利益が同0.3%増の371億円を見込む。