ゴールドウインは2日、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE )」「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」などアウトドア事業の好調を受けて2019年4〜9月期決算の連結業績予想を上方修正した。修正後は売上高400億円(修正前は377億円)、営業利益37億円(同32億円)、純利益34億円(同28億円)を予想する。同社は昨年も上方修正を繰り返し発表していたが、天候不順で夏物が不振に終わるアパレルが多い中、際立った強さを見せる。
同日発表した4〜6月期の連結業績は、売上高が前年同期比22.0%増の180億円、営業利益が同61.7%増の19億円、純利益が同133.8%増の13億円だった。主力のアウトドア事業の売上高が30%も伸びた。「ザ・ノース・フェイス」を中心に「カットソー、ボトムス、レインウエア、バッグなど満遍なく売れた」(同社広報)。同社は重衣料の比率が高く、かつては4〜6月期は赤字に陥ることが多かったが、当期で3期連続の黒字を達成した。販売ロス率が低下したことに加えて、春夏物の店頭消化が活発だったため、営業利益率は10.5%になった。
20年3月期の業績予想は据え置いた。しかしアウトドア事業の受注状況が良いことや、秋以降はスパイバーの人口クモ糸繊維を使ったジャケットの発売、「カンタバリーオブニュージーランド(CANTERBURY OF NEWZEALAND )」で日本代表にユニホームを提供するラグビーワールドカップ日本大会の開幕、コーポレートブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」での米サンフランシスコ出店などの好材料が多いことから、さらなる成長が期待されている。