「アットコスメ(@COSME)」を運営するアイスタイルの2019年6月期業績は、5億1900万円の赤字(前期は11億円の黒字)となった。システム投資資産を一部特別損失に計上したことや、計画に対して進捗が遅れている一部店舗に関する減損損失の計上などが主な理由。売上高は前期比13.1%増の321億円、営業利益が同77.6%減の4億7600万円、経常利益が同82.3%減の3億8000万円。
事業別では、「アットコスメストア」の国内店舗やECなどのビューティサービス事業の売上高が同17.6%増の142億円とけん引した。特に18年12月に行った大規模自社イベント「アットコスメ ビューティ デイ2018」の寄与もあり、会員数は100万人以上増加した。ただ、運送費などの販売管理費増加で、セグメント利益は同10.0%減の5億5900万円で着地した。
メディア広告やPRなどを手がけるオンプラットフォーム事業は、売上高が同4.1%増の76億円、セグメント利益が同14.8%減の22億円だった。広告サービスは順調に推移しているものの、ブランドと消費者をつなぐ新サービス「ブランドオフィシャル」導入が遅れ、システムや人件費などの先行投資が響いた。
2020年6月期の連結業績予想は、売上高が前期比21.1%増の390億円、営業損益が12億円の赤字、経常損益が13億円の赤字、最終損益が17億円の赤字の見通し。同社は20年8月までに売上高500億円、営業利益70億円、海外の売り上げ比率20%を目指す4カ年の中期経営計画「Road to 2020」を策定していたが、かい離があるため1年先送りにする。