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ナイキがAI需要予測のスタートアップを買収 世界中の顧客の“パーソナル化”に本腰

 ナイキ(NIKE)は8月6日、マサチューセッツ州ボストンに拠点を置きAI(人工知能)を駆使してリテールの需要予測を行うスタートアップ企業のセレクト(CELECT)を買収したと発表した。買収額などの詳細は非公表。ナイキはセレクトの技術を使って、直営店やアプリなどで得た膨大な顧客の購買情報を分析、世界中の顧客を対象にパーソナライズした需要予測を行う。ナイキのエリック・スプランク(Eric Sprunk)最高執行責任者(COO)は、「世界トップ水準のデータサイエンティストを得たことで、われわれのデジタル戦略はさらに加速する。今後、顧客のインサイトから始まり、ビッグデータによって最適化され、顧客の行動にぴったりと寄り添った製品を開発し、販売することになる。世界規模でパーソナライズ化を進める」とコメントを発表した。

 2013年創業のセレクトは、マサチューセッツ工科大学(MIT)発のスタートアップ企業。これまでシリーズCラウンドで3020万ドル(約32億円)を調達しており、出資者にはNGPキャピタル(NGP CAPITAL)やオーガストキャピタル(AUGUST CAPITAL)などのベンチャーキャピタルのほか、香港の繊維商社リー&フォン(LI & FUNG)傘下のフォンキャピタル(FUNG CAPITAL)が名を連ねる。

 ナイキは、ウェブやアプリなどと直結し、デジタルとリアルを融合した“デジタルストア”をニューヨークや東京・原宿などの主要都市にオープンするなど、全世界規模で先進的なデジタル戦略を推進している。

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