1984年にカナダ・トロントで創業した「M・A・C(メイクアップアートコスメティックス)」。メイクアップアーティスト兼フォトグラファーのフランク・トスカンとビューティサロン経営者のフランク・アンジェロが立ち上げた「M・A・C」は、多種多様なカラーやテクスチャーの製品を手掛け、「全ての人種、全ての性別、全ての年齢のために」を基本理念に掲げた。プロのアーティスト向けに次々と製品を開発し、91年に1号店をニューヨークにオープン。ファッションウイークのバックステージをサポートするほか、HIVとともに生きる人を支援するチャリティーなども行う。日本には98年に上陸し、現在は72店舗を展開。さらに、世界79カ国以上に進出し、世界中のアーティストをサポートしながら一般のお客にも高い支持を得ている。現在APAC(アジア環太平洋)地域のシニアアーティストを率いるリーガン・ラバナル=シニアマネージャー メイクアップアーティストリーに、「M・A・C」の魅力や、日本および世界中で愛され続ける理由などについて聞いた。
「M・A・C」の魅力でもあり、一番の強みは基本理念でもある「全ての人種、全ての性別、全ての年齢のために」というコンセプト。年齢やジェンダー、人種にかかわらずあらゆる人を受け入れ、多種多様なニーズに応えている。そのため誰が「M・A・C」の店に行っても、自分好みのカラーやテクスチャーが見つかるはず。またバックステージから生まれたブランドとしてプロのアーティストリーが大きな柱となっている。それはバックステージから生まれるアイデアを製品開発に生かしたり、アーティスト一人一人の才能を引き出したりと、ブランドとしてはさまざまな方法で大切にしていると思う。アーティスト向けに製品を開発しているが、もちろん一般の人も自由にメイクアップを楽しめるように設計している。そして「M・A・C」の製品といえばブラックのパッケージが印象的だが、それは中にあるカラーを引き立たせるため。店頭に立つ私たちアーティストも、製品だけでなく自分たちの個性を引き立たせるためにブラックの衣装を身にまとっている。それも、さまざまな個性を受け入れるインクルーシビティーの一環だと思っている。
リーガンが日本人に
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PHOTOS : SHUHEI SHINE
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