ワークマンは、作業着とカジュアルウエアを販売する「ワークマンプラス(WORKMAN PLUS)」の新コンセプト店舗「二枚看板店舗(仮称)」を来年3月に埼玉県・大宮にオープンする。朝・夕は建設作業員などのプロ客、昼はカジュアルウエア目当ての一般客が訪れる同業態の特徴を踏まえ、店内の演出を時間帯によって変更し、客層に合わせて商品を訴求する。名称の通り、表の看板も「ワークマン」と「ワークマンプラス」の2つを切り替える。
店内には複数のデジタルスクリーンを設置し、それをメインに店内演出を行う。同じジャケットであっても、「スクリーンの映像が建設現場ならプロ客に、山なら一般客向けの商品に見える」と土屋哲雄専務取締役。ほかに、照明や香りまで、あらゆる仕掛けを時間帯によって変更する。
「二枚看板店舗」は、特別なユーザー体験を提供する場として位置付ける。来店時間によって印象がガラリと変わるため、「何度訪れても楽しい。中目黒のスターバックス(スターバックス リザーブ ロースタリー 東京)のような観光スポットにする」(土屋専務)。
「ワークマンプラス」は昨年9月にスタートした。近年、作業着のデザインがカジュアル化しているのを受けて、プロ客と一般客が同時に楽しめる店を目指した。
同社の2019年4〜6月期業績は、売上高に相当する営業総収入が前年同期比38.2%増の205億円だった。「ワークマンプラス」が大きな話題になり、新規客が急増したことが主な要因だ。2020年3月期は同業態の店舗数を167まで増やす。