米コメディアン兼俳優のライアン・ラフタリー(Ryan Raftery)が、米「ヴォーグ(VOGUE)」誌の名物編集長アナ・ウィンター(Anna Wintour)を題材としたミュージカルコメディー、「アナ・ウィンター・ミュージカル(The Anna Wintour Musical)」を9月4~5日にニューヨークのショーレストラン「ファインスタインズ/54ビロー(Feinstein’s/54 Below)」で再演する。
ラフタリーによれば、キャリアの転機となった同ミュージカルの初演から5周年を記念して再演を決定したそうだが、実はアナ本人には数カ月前にエレベーターで偶然会ったことがあるだけだという。「こんにちはと挨拶をしたら、手元のスマートフォンから顔を上げて『どうも』と言ってくれたので、僕が誰なのかを分かってくれたのだと思う」と冗談交じりに語る。「アナはLGBTQの若者の自殺防止に力を入れている非営利団体トレバー・プロジェクト(The Trevor Project)のチャリティーオークションにサングラスを寄付してくれたので、そのことに対する感謝の気持ちを伝えたら、彼女が『どういたしまして』と答えたところでエレベーターが1階に着いた」。
映画「プラダを着た悪魔(原題:The Devil Wears Prada)」に登場する鬼編集長のモデルとなった人物といわれ、“氷の女王”の異名を持つアナらしい、実にあっさりとしたやりとりだ。しかしアナは、初演時にかなり話題となった「アナ・ウィンター・ミュージカル」に対しても、自身をパロディー化したほかのコメディー番組などに対してもこれまで訴訟を起こしていないので、意外とジョークが通じる相手なのかもしれない。
ラフタリーはアナのほかにも、マーサ・スチュワート(Martha Stewart)やカルバン・クライン(Calvin Klein)についてのコメディーを上演しており、将来的にはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の長女、イヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)を題材にしたいと話した。