8月24~26日にフランス・ビアリッツで開催のG7サミットに先立ち、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Jean-Michel Frederic Macron)フランス大統領は23日、ブリュノ・ル・メール(Bruno Le Maire)経済・財務大臣とブリュヌ・ポワルソン(Brune Poirson)環境連帯移行副大臣と共に、「ファッション協定(The Fashion Pact)」を発表したファッションとテキスタイル関連企業32社の代表をエリゼ宮殿に招待した。この「ファッション協定」はG7サミットでも紹介される。
この「ファッション協定」発表は、今年4月にマクロン大統領がフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング(KERING)会長兼最高経営責任者に対して、ファッションとテキスタイル関連企業トップと共に、環境に与える影響を削減するための実践的な目標を設定するというミッションを与えたことを受けたもの。
「ファッション協定」は気候、生物多様性、海洋の3分野において、実践的な目標を協力して達成する。地球温暖化の阻止に関しては現在から2100年までの気温上昇を1.5度未満に保つため、50年までに温室効果ガス排出量ゼロを達成するアクションプランを作成し実践する。生物多様性の復元は、SBT(Science Based Targets/15年にWWFなどの国際機関が共同で設定した温室効果ガス排出量の削減に関する目標)を活用した目標を達成し、自然の生態系を復元して種を保護する。海洋の保護に関しては、使い捨てプラスチックの使用を段階的に廃止するなど実践的な施策を通じて、ファッション産業が世界の海洋へ与える悪影響を削減する。
この協定には、ラグジュアリー、ファッション、スポーツ、ライフスタイルのグループやブランドをはじめ、サプライヤーや小売業者も参加している。現時点での参加企業(英語表記アルファベット順)はアディダス(ADIDAS)、ベストセラー(BESTSELLER)、バーバリー(BURBERRY)、カプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS LIMITED)、カルフール(CARREFOUR)、シャネル(CHANEL)、エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)、エブリボディ アンド エブリワン(EVERYBODY & EVERYONE)、ファッションスリー(FASHION3)、フォン グループ(FUNG GROUP)、ギャラリーラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)、ギャップ(GAP INC.)、ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)、H&Mヘネス・アンド・マウリッツグループ(H&M GROUP)、エルメス(HERMES)、インディテックス(INDITEX)、カール ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)、ケリング(KERING)、ラルドゥート(LA REDOUTE)、マッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)、モンクレール(MONCLER)、ナイキ(NIKE)、ノードストロム(NORDSTROM)、プラダ(PRADA)、プーマ(PUMA)、PVHコープ(PVH CORP.)、ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)、ルーイー(RUYI)、 サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)、セルフリッジズ グループ(SELFRIDGES GROUP)、ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)、タペストリー(TAPESTRY)。