自身の補正下着ブランドの名称に「キモノ(KIMONO)」という語を使用するために商標登録申請して批判されたキム・カーダシアン(Kim Kardashian)は、「キモノ」に代わる新たなブランド名を「スキムス ソリューションウエア(SKIMS SOLUTIONWEAR)」に決定したと発表した。
キムは8月26日に自身のインスタグラムで新ブランド名を披露。ブランドの営業開始日は9月10日だという。「私は自分のファンやSNSのフォロワーがくれる感想や意見に常に耳を傾けています。彼らが新しいブランド名のアイデアを出してくれたことに感謝します。彼らは私のインスピレーション源でもあります」とコメント。「私が作った補正下着に使われる生地は驚くほど柔らかく補正力も高く、個々の体の最も魅力的なパーツをさらに引き立ててくれます。人の肌(SKIN)に最も広く触れるのが私(KIM)の補正下着だというアイデアが気に入りました」とブランド名の由来を明かした。
6月25日に「キモノ」というブランド名を発表して以降、「日本の文化を軽視した行動」「文化の盗用」だとSNSを中心に大きな議論を呼び、門川大作・京都市長が「使用について考え直してほしい」と公式文書を発表する事態にまで発展した。これを受けてキムはブランド名を変更すると7月2日に発表し、同月9日付のツイッターで新たなブランド名についてフォロワーの意見を求めていた。
また、「ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)」が7月8日に掲載したインタビューでキムは、一連の騒動について「みんなは、(ブランド名を決めるにあたって)もう少し注意深く検討すべきだったと思っているでしょう。OKを出した最初の人間はもちろん私ですが、こんな結果になると考えもしなかった自分たちが信じられません。(「キモノ」という言葉を選んだことについて)本当に純粋な意図しかありませんでした。私は周りの声を聞くし、全てを理解して受け入れるつもりです。また、私の夫(カニエ・ウェスト)はこの騒動が起きているときに日本にいました。私にとっても日本は大好きな国で、多大な敬意を払っています」と語っている。
YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中