花王は11月8日、プレステージブランド「エスト(EST)」から新たに高付加価値ラインを発売し、同ラインをブランドの核として育成していく。同時に、店頭では担当制を取り入れた、カウンセリング重視のブランドとして生まれ変わる。新ラインはすでに「エスト」を展開している韓国、シンガポールに加え、2020年までに中国、香港にも導入し、25年度には18年度比約4倍の売り上げを目指す。
「エスト」は今年誕生20年目を迎え、さらなる飛躍を目指す。新ラインコンセプトに“Together Growing Beauty”を掲げ、第1弾製品として高付加価値ライン「GPサイクルセラムケア」を発売する。「GPサイクルセラムケア」は、“美の起動”としてスキンケアの最初に使う泡状の炭酸美容液「エスト セラム ワン」、乾燥から肌を“防御”する役割のローション状美容液「エストG.P. コンディショニングセラム」、最後に潤いを“充満”する役割のエマルジョン状美容液「エストG.P. エンリッチドセラム」の、3種の美容液による3ステップケアを提案。化粧水やクリームなどを使用せず3ステップ後にベースメイクが可能だ。肌本来が持つ“自ら美しくなろうとする力”をサポートすることを目指す。
さらに、カウンセリングはコーチングの概念を取り入れたものに一新。これまでのビューティアドバイザー(BA)は、“グローイングパートナー”として役割を変更し、まずは3カ月にわたってお客の専任担当者となり、お客の目指す美しさに合わせたお手入れのプランニングを行う。
今回の新ライン誕生について花王の池辺順子ソフィーナ事業部長は、「18年5月に策定した花王グループのポートフォリオで、『エスト』はグローバルでの成長を加速させる戦略ブランド“G11”の一つとなり、成長する高価格帯市場の拡大に対応するために核となるラインの展開を行う。また、誕生20年目を迎えるこれまでの歩みの中で、ブランドファンを生み出すことが十分ではなかった。製品はもちろんブランド自体も愛してもらい、唯一無二のブランドを目指すために進化させる」とコメント。ターゲットは、本物志向や付加価値を重視する“知性派・美容探求層”。ブランドのキーカラーは内からみなぎるエネルギーを表したレッドを基調とする。また、カウンターもコーチングゾーンとインタラクティブゾーンを組み込んだデザインに刷新する。