婦人靴メーカーのダイアナは同社が“ダイアナの靴の日”と制定する9月2日、シンガーソングライターやモデルとして活躍するchayとの新シューズライン“チャイ コレクション バイ ダイアナ(chay collections by DIANA)”を発表した。「ダイアナ(DIANA)」とchayはこれまでもコラボレーションの実績があり、chayが“まいまい”の愛称でモデルを務める雑誌「キャンキャン(CanCam)」(小学館)との3者コラボとして2年間の4シーズン連続で商品を発表してきた。
今回の新ラインでは、chayが「リアルに履きたい」と考えるシューズを考案。ラインアップはスリッポン(1万6000円)、ローファー(1万5000円)、パンプス(1万5500円)、フラットシューズ(1万5000〜1万6000円)の4型で、それぞれ4色ずつの全16種類。8月に行った先行予約の反応が好評だったことから、来季2020年春夏のコレクションも継続することが決まった。
chayは「普段から『ダイアナ』のシューズの大ファンだからこそ、ブランドのよさを生かしつつ本当に欲しいものを形にした。ディテールは細かいところまで再現していただき、履き心地にも妥協せず、実際に何度も足を入れて調整していった。120点満点の商品を作ることができ感激している」と語る。
谷口正ダイアナ取締役販売政策部部長は「今、靴業界ではパンプスが苦戦中だ。われわれは新しいことを始めるために、2年前にルミネと一緒にハンドバッグブランド『アディナ ミューズ(ADINA MUSE)』を立ち上げ、今年4月にはスニーカーブランド『プラスダイアナ(+DIANA)』を始動した。そして3つ目の戦略となるのが今回のチャイさんとのコレクションになる。普段から『ダイアナ』を愛用いただいているチャイさんが毎日履きたくなるような靴を、履き心地にも厳しくご意見をいただいて作ることができた」と説明した。
創業約70年のダイアナは、これまでパンプスが一番の売れ筋アイテムだったが、2016年にオフィスのカジュアル化やスニーカーブームの流れとも相まって、フラットシューズがパンプスの売り上げを上回った。2015年2月期の最高売上高167億円から、2018年2月期には157億円と約10億円のパンプスのマイナス分を落としている。現在ECを含め64店舗を構えるが、一番売れている商品はフラットシューズだという。
「“プレーンパンプスといえばダイアナ”と好評をいただいてきたが、今は足元から“自由なファッションを応援するダイアナ”へと舵を切った。来年も新しい企画を用意している」と谷口取締役。