キム・カーダシアン(Kim Kardashian)の補正下着ブランド「スキムス(SKIMS)」は、着用モデルの一人に元受刑者のアリス・マリー・ジョンソン(Alice Marie Johnson)を起用した。
9月10日に発売する同ブランドは、年齢や人種、体形の異なるモデルを起用して多様性をアピール。サイズのバリエーションはXXS to 5XLと幅広く展開する。公式インスタグラムや、キムの公式ツイッターに商品を着用したモデルの画像を次々と投稿している。着用モデルの一人が元受刑者のジョンソンだ。
2017年にキムがSNS上でジョンソンのことを知った当事ジョンソンは60代で、薬物関連の事件で執行猶予なしの終身刑を言い渡されていた。キムがドナルド・トランプ(Donald Trump)米国大統領に陳情したことがきっかけで、18年6月に釈放されたという。
「スキムス」は26人の女性をフィーチャーし、それぞれが「自分の体が好きな理由と『スキムス』がどれだけ“最高の自分”を引き出してくれるか」について語る動画を公開している。
「この補正下着は私を自由にしてくれる」と映像の中でジョンソンは語る。
キムは自身のツイッターでジョンソンの動画を投稿し、「9月10日発売の『スキムス』のモデルをしているとってもアメージングなモデルの@AliceMarieFree(ジョンソンのツイッターアカウント)を見て!」とコメントしている。これに対してジョンソンは今回のモデル起用にあたり、「当時はキム・カーダシアンが誰かも知らなかったけど、彼女は私のために戦ってくれた。だから私は彼女のことを“戦場の天使”と読んでいるの」と語っている。
YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中