「WWDビューティ」9月12日号は、注目を集めるSDGsとメーカー各社の取り組みを特集します。SDGsとは持続可能な開発目標のこと。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後続として採択され、持続可能な世界を実現するための17の目標、169のターゲットから構成されています。日本でもウミガメの鼻に刺さったプラスチック製のストローを取り除く動画が拡散されたことで、海洋プラスチックごみ問題が急速に注目を集め、それを契機に各企業のSDGsの取り組みと一般消費者の関心が一気に高まった経緯がありました。今回、各社の取り組みを取材しました。
化粧品メーカー各社は以前よりCSR(企業の社会的責任)活動に取り組んでてきましたが、ここ数年でSDGsの項目に転換し、これまでの活動を分かりやすく伝え始めています。特にSDGsの取り組みの中でも、化粧品メーカー各社はプラスチックを多く使用していることから海洋プラスチックごみの問題を重要視し、最優先課題としてさまざまな対応策を講じています。また、女性が使用する化粧品だからこそ女性支援にも力を注ぐ企業が多かったほか、化粧品の原料となる植物栽培も重要目標と述べる企業も少なくありません。
SDGsは最終目標が明確で、実現に向けて取り組みやすいことから、各社は得意分野を先行してさまざまな活動を展開。それを新たなビジネスや働き方へとつなげています。またSDGsは学生からの関心も高く、注力する企業への就職希望者が増えている状況もあります。東京オリンピックの20年、その先の30年に向け、さらに活発化するSDGs関連の動きに注目です。
ニュース面では、医薬品製造メーカーの前田薬品工業が富山に開業する、美と健康をテーマにした複合型ウエルネス・リトリート(転地療法)施設を取り上げたほか、京阪ホールディングスが12月に開業する複合商業施設「グッドネイチャーステーション」の概要を紹介。全地域で減収、直販ブランド「ユニーク(UNIQUE)」の売却を決めたコティの2019年度6月期決算を解説します。
そのほか、フローフシの新ブランド「ウズ バイ フローフシ(UZU BY FLOWFUSHI)」から発売される新リップスティック、ファンデーションとアイシャドウをリニューアルする「シスレー(SISLEY)」、エイジングケアできる大人向けフェイスマスクを発売する「サボリーノ(SABORINO)」のほか、トピックスとして、資生堂がグローバルに展開するがん治療の副作用などによる外見上の変化や青み、赤み、茶色味、白斑、やけどや傷跡などの凹凸といった深い肌悩みに応える取り組みについて掲載しています。