東急不動産は、道玄坂一丁目駅前地区に開発中のビル「渋谷フクラス」にオープンする「東急プラザ渋谷」の概要を発表した。2〜8階、17、18階の9フロアにわたって全69店舗が入る。店舗面積は約8250平方メートル。“大人を楽しめる渋谷”をコンセプトに掲げ、シニア層をターゲットにする。開業日は12月5日、売上高は非公開。年間500万〜600万人の来店客数を見込む。
同館の特徴を色濃く反映するのが5階だ。「シブヤライフラウンジ」と名付けた同フロアには、資産形成や住宅ローン、遺言などの相談ができる「三井住友信託銀行」や、葬儀・法事会場などを運営するメモリードによる総合相談窓口「ライフストーリーズサロン」など、ライフプランの設計をサポートする店舗が出店する。ほかに、買取を行う店舗や旅行代理店もそろう。
岡田正志・取締役常務執行役員副社長は「若者のイメージがある渋谷には、40代以上のわれわれ世代がゆっくり買い物できて、落ち着いてお酒が飲める施設が少ない。この層をターゲットした大型商業施設は国内初だと自負している。お客さまのロイヤルティーを高め、友人を連れて何度も訪れたくなるような施設を目指す」と語った。
17、18階は、幅広い客層を見込める屋上・飲食施設を設ける。渋谷の街を一望できるルーフトップガーデン「シブニワ(SHIBUNIWA)」は1000平方メートルを超える開放的な空間で、周辺住民の日常利用を狙う。日本初上陸の総合エンターテインメントレストラン「セラヴィ(CE LA VI)」は、カフェ&バー「バオ バイ セラヴィ」とダイニングレストラン「セラヴィ レストラン&スカイ バー」のほか、クラブ「セラヴィ クラブ ラウンジ」を、オープン。大人が落ち着いて飲食スペースと若者が楽しめるクラブスペースを整える。
そのほか、渋谷駅直結の2階にはサザビーリーグの「アコメヤ トウキョウ」やビームスの「ビームス ジャパン」など4店舗が出店する。同ビル1階には空港リムジンバスが乗り入れるバスターミナルや観光支援施設を設置するため、海外客の取り込みも視野に入れたラインアップだ。3階には創業227年の老舗刃物「日本橋 木屋」をはじめ、ターゲットの購買欲を刺激する名店と国内外の逸品を月替わりで発信するポップアップスペースをそろえる。4階は、ロート製薬によるエイジングケアサロン「ロート クオリティーエイジング サロン」などが入る。6〜7階は「シブヤグラン食堂」と名付けた飲食フロアで、そばや寿司、鉄板焼き、イタリアン、洋食などバラエティー豊富な飲食店がそろう。